http://jp.gamesindustry.biz/article/1609/16091403/

ソニーが最も不安視していることが,PS4 Proの存在がPlayStation VRにどのような影響を及ぼすかということではないかと思われる。
「PS4 Neo」というコードネームで当初のリーク情報やウワサが話題になったときにも,既存のPS4ではあまりにもVRゲームをプレイするのに力不足であり
新型ハードウェアをリリースする最大の理由がPlayStation VRの利用であるという意見は多く出されていた。

もし,そのウワサが真実ではないのであれば,ソニーは発表会ではもっとうまく説明するべきだったはずだ。
PS4 ProはVRゲームの作動時に最良のフレームレートを維持できるというコメントをソニーが出したことは,それ以前に「VRゲームは120Hzのレンダリングになる」という同社の表明と微妙な関連性を持っている。
これまで,我々が何度も言われてきたように,こうした技術のすべてはフレームレートのためだいうことだった。
高いフレームレートを維持できなければ,プレイヤーはVR酔いになってしまう。「PS4でも問題ないが,PS4 Proならさらによい」と説明されれば直ぐに納得できるが
PS4 Proでなければならないということにでもなれば大きな問題になる。PlayStation VRが,VRゲーム市場を立ち上げるためには悪いパフォーマンスのままリリースさせてしまうことはあってはならず
4000万という既存のプレイヤーベースを根拠にした展望を失ってしまいかねない。

これは私の懸念であってほしい。実際,これまでのPlayStation VRのデモはすべて,おそらくはPlayStation 4の既存のハードウェアで作動していたものと思われる。
それはそれでよいのだが,そうした楽観も問題になり兼ねず,新しいハードウェアの登場と時を同じくしてPlayStation VRがローンチされることに対して,多くの消費者は何かしらの関連性を連想してしまうのではないだろうか。
もし,PS4 ProでVRゲームを楽しむ人から何の問題も指摘されないのに,オリジナルのPS4プレイヤーからはVR酔いの発生が数多く報告されるようなことにでもなれば
それは大問題につながっていく。これが懸念でしかなく,すでに危機管理が行われているというのであれば,ソニーは今回のイベントなどでさらに率直でオープンに話題にすべきことであり
問題があるというのであれば,今のうちからPlayStation VRのプレオーダーはPS4 Proのみに行うといった処置も必要になるだろう。