次は「2017 PS Press Conference」である。こちらは大きなサプライズはなかったと考えているが,
気になる点がいくつかあった。一つはPlayStation VR(以下PSVR)に投資を継続するということである。

カメラ同梱版の値下げも発表され,積極的に推し進める意思があることを示した。しかし,すでに
サードパーティの多くは消極的である。ゲームショウでもデベロッパの経営者に話を聞いてみたが,
アミューズメント施設向けは良好ながら,コンシューマでは回収が難しいということであった。
ゲーム機ハードは周辺機器を含めても,初動で悪いと挽回できた事例がない。
 PSVRの挽回は最早,困難であると考えるのが妥当だが,ソニーの平井CEOは,ソニーグループ全体の
利益になるため,投資を推し進めたいという意向を持っている。これが,適切な判断を阻害している。
将来性に乏しいビジネスに投資を続けることはコンコルド錯誤につながる。早急な対策が必要だろう。