いろいろな意味で物議を醸しているのは、やはり「The Last of Us Part.II」でしょうか。

昨年11月に開催された「Paris Games Week 2017」で公開されたトレーラーは過激なシーンの連続で、世界中のゲームメディアから困惑や批判の反応がありました。

それを経ての今回のE3では、いよいよインゲームプレイの様子が紹介されたわけですが、痛みの表現、リアクションの生々しさが凄まじく、それがこれまでのゲームでは感じたことのないレベルの緊迫感を

映像を見ているだけなのに生命の危機という感覚が呼び起こされるような、かなり強いシリアスさを生んでいます。

息を呑むという状況はまさにこのこと……という感じです。

見た目などの表面的なことだけではなく、より本質的な人の恐ろしさを描いているのがポイントで、感受性の高い人ほどそれを肌で感じるのではないでしょうか。

そんな「The Last of Us Part.II」ですが、これまでのゲームにはなかったものを投じているのは確かで、それは現段階では良くも悪くもということになりますが、その投げ込まれたものの強さに世界中に波紋が揺らめきます。

開発のノーティードッグは、ある意味では危険な賭けをしているのかもしれませんが、全力で投じられるその刺激は、世界の何かを変えるのかもしれません。いずれにせよ、生ぬるいものではないのは間違いありません。

これまでになかったもの、これまでのゲームでされてきた表現を超える生々しさ。

人間同士の痛み、人間同士の闇、人間同士の恐ろしさ。

それが世界のゲームシーンに何をもたらすのか?

批判されることも容易に想像できるほどの強い表現を使ってノーティードッグがプレーヤーに伝えようとしているのはどんな物語なのか。そこにあるテーマやメッセージ性はどのようなものになるのか。

もしかしたらそれは、今までどのゲームもたどり着けなかった、人の本質のさらに奥深いところを描くものになれるのかもしれません。

「The Last of Us Part.II」のチャレンジがどういう形に行き着くのかは定かではありませんが、いずれにせよ注目すべきものと言えます。

https://game.watch.impress.co.jp/docs/series/bokura/1127256.html