「國府田マリ子のおっかけをやって10余年が経過した。

当時大学3年だったオレはGS美神のおキヌちゃんをやっていたマリ姉に出会い、即効でファンになった。

元々合コンや女の子とは縁のない生活だったが、それからはマリ姉の為だけに生きてきたようなモンだ。

月3回必ず応援の手紙と詩を送った。イベントも全部行った。

ファンやって二年目、握手会で俺の名前を覚えていた時には、嬉しくて本気で涙が出た。

人生で最高の喜びだと有頂天になって、帰り路一人で吼えてた。

結婚も、彼女も、友達も、そんなものは関係ない、いらないと思ってた。

去年の9月、信じられないものを目にした。

「國府田マリ子結婚!!」

俺には何も残ってなかった。

20代という多感な時期に何もしなかったんだ。当たり前だ。

声優のおっかけは何も生み出さなかった。

是非俺を笑ってくれ。蔑んでくれ。そして自分の人生をもう一度考えるキカッケにしてくれ・・・。」