――PSVitaが2019年に出荷を終了する。携帯ゲーム機の市場が縮小したのはなぜか。

 スマートフォンは、ゲーム好きの有無にかかわらず持っているツールで、常にバッグに入れているのは大きいと思う。
とはいえ、スマホが出た当時、スマホゲームはなかなか流行しなかった。流行したのは「アングリーバード」や「パズル&ドラゴンズ」「モンスターストライク」といったスマホのユーザーインターフェース(UI)に適したゲームが生まれたことだ。
そしてフリー・トゥー・プレー(基本利用料無料のアイテム課金制)で、初期にお金を払う必要がないのは非常に強いと思う。

 携帯ゲーム機の良さは、ゲームに適したユーザーインターフェースで、ボタンやスティックなど、ゲームユーザーが求めるものが備わっていることだ。しかしゲーム機を買わないといけないし、
バッテリーの問題もある。
さらに(据え置き型ゲーム機と比較して)パフォーマンスの制約がある。
そして別途ゲームソフトを買わないといけない。
スマホゲームの手軽さと比べるとハンデキャップがあった。

――携帯ゲーム機の弱みが出たと。

 ただ先がどうなるかは分からない。スマートフォンでも「フォートナイト」などコア向けのゲームも遊べるようになっていて、それで(ユーザーは)満たされているかもしれないが、実はそうでないのかもしれない。
ゲーム業界はいろいろな変化が常にあるので、ユーザーのニーズにマッチできるような形で答えられるかだ。ユーザーが求めているものはそんなに変わらない。
どういう体験がどういうデバイスで提供できるか。供給側の問題sと思っている。