野村「PS4での開発は広げるだけ広げていたら終わらない」 PS4発売前の2013年の発言

――数々のハードの世代交代を見てきた野村さんから見て、PS4にはどのぐらいのインパクトがありましたか?

野村 「やりすぎだな」と思いました(笑)。さすがにそろそろカンベンしてほしいなって(笑)。
“相当作り込める”というのは、ユーザーさんからすればすごく期待が膨らむことですが、開発者はそのハードルを超えていかなきゃならない。
やれることがすごく増えるので、そうなると、広げるだけ広げていたら終わらない。
何を取って何を捨てるか、取捨選択を迫られるでしょうね。

キングダムハーツ3、ムービーだらけになってしまいBDの容量50GBじゃ全然足らなくなってしまう

野村 パーセンテージではなかなか表現しづらいところです。いまは、『KHIII』のボリュームがありすぎて、容量が足りないことが悩みになっています。

――その原因とは?

野村 理由はいろいろあるのですが、影響が大きいのはムービーの容量ですね。
リアルタイムのカットシーンを読み込むとき、同じシーンであれば読み込むデータが少なくて済みますが、
たとえば先程の“一方そのころ”のようなまったく別のシーンが入ると、そちらのデータをイチから読み込むため
ロードがすごく長くなるんです。
これを解決するために、一部のカットシーンをムービー化して読み込み時間を減らしているのですが、
高画質のままムービー化すると容量が大きくなってしまいます。それが想定以上になっていて。