https://gamingbolt.com/uncharted-creator-amy-hennig-thinks-aaa-game-development-doesnt-feel-sustainable

アンチャーテッドシリーズの生みの親エイミー・ヘニングは優れた開発者としてよく知られた人物だ。
彼女はNaughty Dogを去ったあとEAに移籍し、
新たなスターウォーズゲームを開発、発売するため全力を尽くしていたがEAは同作の制作中止を決断したからだ。
さらに、この決定により彼女も同社を退職せざるを得ない状況に陥ってしまう。
そして今、ついに当時の現場の事情について重い口を開いたヘニングは
AAAゲーム開発の全てに幻滅したと興味深い回想を語りだした。

報道陣との対談に応じた彼女は、まずAAAゲームは開発地獄に陥りやすく
また大量の人員削減と密接な関係にあるため、持続可能な状態ではないと指摘。
そのうえで以下のように現状を説明している。

「既に一つの手法を確立した会社や開発チームが今のやり方を捨てるようには思いません。
ただ、それは経済的な見通しがあるわけでなく、単に今まで築いてきた資産や技術資源を失いたくないだけです」

「一方で私達は多くの開発者が解雇されたり、会社が倒産するなどのニュースをよく見かけます。
これらの事情を踏まえると、私は何か回避不能な出来事がこの先に待ち受けているように感じますね。
上昇が続いている開発費や人件費の事を考えると、今のシステムが持続可能であるとは考えられません」

「現在の業界は明らかに変化を必要としています。
開発者の組合化も必要になるでしょうし、一本のソフトを開発する際にもより多くの外部パートナーが
不可欠になってくれば、フリーで活動している開発者にも協力が求められてくるように思います。
つまり全てを特定の企業が持つのではなく、今よりさらに分散化を進めていくしかないでしょう」

「これは給料なども含め、より柔軟な発想が業界に必要になる事を意味します。
 また私は、これを実行に移す事で多くの休息が開発者に与えられるようにも思いますね。
 私達が日頃、話している開発地獄は必ずしもその作品の巨大さからもたらされているとは限りません。
 そのゲームを開発する従業員こそが招いている面もあるのです」

「ですから、例えばDLCが一つの市場として成熟した時、私達は神に感謝しました。
なぜなら、それによって多くの社員が休暇を楽しめるようになったからです。
10人の社員がいれば可能である事業と300人を必要とする事業の間には環境に大きな違いがあります。
より厳密にいえばDLCでは社員の入れ替えが可能です。ある社員が仕事をしている時、別の社員は休暇を得る。
この流れを上手く作れれば、私達は開発地獄から逃れられるようになるわけです」

「現在の業界は明らかに変化を必要としています。
開発者の組合化も必要になるでしょうし、一本のソフトを開発する際にもより多くの外部パートナーが
不可欠になってくれば、フリーで活動している開発者にも協力が求められてくるように思います。
つまり全てを特定の企業が持つのではなく、今よりさらに分散化を進めていくしかないでしょう」

正直に言って、私は彼女の主張を否定するのは難しいように思える。
実際、任天堂のように驚く程うまく開発地獄に陥らないように気を配っている企業も存在しているのだ。
同社の労働環境は非常に良いものだと業界内では有名である。
だからこそ私は西側諸国のAAAゲームの開発環境にも何らかの変化が与えられるように思えてしまう。