これによれば、日本列島に最初に移住し縄文人を形成したのは、東南アジアに住んでいた古いタイプのアジア人集団の子孫である。
その後、縄文時代から弥生時代に変遷するころに,北東アジアに居住していた人々の一派が日本列島に渡来してきた。
彼らは極端な寒冷地に住んでいたために、寒冷適応を経て、顔などの形態が縄文人とは異なっている。
この新しいタイプの人々(弥生時代以降の渡来人)は、北部九州に始まって、本州の日本海沿岸、近畿地方に移住を重ね、先住民である縄文人の子孫と混血をくりかえした。
ところが、北海道にいた縄文人の子孫集団は、この渡来人との混血をほとんど経ず、やがてアイヌ人集団につながっていった。
沖縄を中心とする南西諸島の集団も、本土から多くの移住があったために、北海道ほど明瞭ではないが、それでも日本列島本土に比べると縄文人の特徴をより強く残した。
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/p01_241101.html

記者会見「日本列島3人類集団の遺伝的近縁性」
平成24年11月1日
東京大学大学院医学系研究科
総合研究大学院大学