「よく聞くと、コンテストに応募したのに、それを主催者側が勝手に使ってアニメにしたというんです。
最初は妄想みたいなこと言っているなと相手にしなかった。変なこと言って暴れると大変だから、それ以上は何も言いませんでした」(同前)

 青葉容疑者の受刑生活は、安定したかと思えば、興奮して手が付けられないという繰り返しだったそうだ。
Aさんによれば、アニメ、小説の話になるとスイッチが入ったように話が止まらなくなるという。
当時、刑務所収監が初めてだった青葉容疑者は真面目に受刑生活を送れば、3年6カ月の懲役刑だが、かなり早く出所できたという。

「小説が盗まれたとか、変なこと言えば反省がないと、仮釈放に影響します。
しかし、アニメや小説のことになると、我を忘れ、止まらなくなる。
何しでかすかわからないような感じでした」

 A氏が青葉容疑者について印象に残っているシーンがあるという。

「パクりが許せない」と青葉容疑者が興奮して言い始めた時のことだ。

「本当に腹が立つ。ガソリンを撒いて火をつけ、みな殺しだ。復讐だ」「もう計画ははじまっている」
「秋葉事件(加藤 智大死刑囚)や大阪・池田小学校事件(宅間守元死刑囚)はすごかった。俺もやる」などと興奮して話したという。

「えらい真剣な表情で、紙にまで書いて説明するので、まずいと思ったので、なだめました。出所後の青葉容疑者に会った知人から聞いたのですが、『(自分の作品を)パクったヤツに復讐する』と刑務所と同じように話していたそうです。
本当に青葉容疑者は刑務所で話していたことを出所後、やってしまった。まさか、やるとは思いもしなかった」

 2012年、青葉容疑者の起こした強盗事件の判決には<仕事上理不尽な扱いを受けるなどして社会で暮らしていくことに嫌気がさした>という一般的によくあることが動機であったとして、
包丁でコンビニエンスストアに押し入り、カネを奪った強盗事件に<犯行の態様は危険かつ悪質なもの(中略)>と指摘している。