鈴木 ラーメンを頼めば湯気が出る。食べるなら、人はちゃんと箸を持って、麺をすくって、食べた分だけラーメンは減る。そして冷めたら湯気がなくなって…という。
あのころ、”4D”と呼んでいたんですよ、3Dじゃなくて。
3Dというと、立体で、X軸、Y軸、Z軸という3つのディメンションで構成されますよね。
前作の時のコンセプトというのは、”4D”と言って、もう1つディメンションを足そう、3Dじゃないよ、”T”を足して…。

―― “Time”ですね。

鈴木 時間という軸を加えると、たたえば、ここ(取材場所の会議室、目の前にあるコーヒーを指差す)に置いてあるコーヒーは明日になったらなくなります。

―― 水分が蒸発したり、誰かが片付けたりで。

鈴木 コーヒーもそうですし、さっきのラーメンも食べっちゃったらなくなるし。
だから、時間によって世界が変化していくというのを「シェンムー」ではやりたかっんでさよね。
でも、そういうことをやろうとしたら…まあエンドレスですよね(笑)。

――- そうですよね。

鈴木 極論を言ったら、「一章」の時に植えた木が、リアルタイムで18年経って、「シェンムー3」になって育っていて、木が大きくなっているとか、庭の池に鯉が6匹いたんだけど、1ヶ月経ったら、繁殖して増えていたとか。
そういう変化というのを表現できたら楽しいかなと。
時間経過による変化の表現というのは「シェンムー」でやりたいことの1つです。

ソースはファミ通インタビュー