ゲームソフト大手「カプコン」(大阪市)が身代金を要求するコンピューターウイルス「ランサムウェア」によるサイバー攻撃を受けた問題で、同社は12日、採用試験に応募した約5万8000人の個人情報が流出した可能性が新たに判明したと発表した。氏名、住所、電話番号などの情報が流出した恐れがあるが、情報の悪用は確認されていない。一連の情報流出は最大で約39万人分に上る可能性があるという。

 カプコンは昨年11月、最大で約35万件の個人情報が流出した可能性があると公表した。その後、一部の情報は流出していないことが分かったが、新たな流出が確認され、当初の想定より被害は拡大している。

 情報が流出した恐れがある採用試験の応募者は計約18万3000人となった。不合格者の情報も含まれ、カプコンは採用試験の応募者に不合格の場合はデータを破棄すると説明していたが、本人の同意を得ずにデータを電子化して保管していた。カプコンは個別に事情を説明している。

 社員や取引先関係者ら約1万6000人の氏名や住所などの情報が流出したことも確認された。カプコンは月内にも外部の専門家らで構成する監督委員会を設立し、再発防止策を講じる。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20210112-OYT1T50227/