家庭用ゲーム機の世界市場規模は約5兆円なのですが、うち日本は約4000億円にすぎず、これ以上の伸びも見込みづらいのです。ところがこの手の「日本市場の軽視」という記事では、日本のシェアが低いことにはほとんど触れません。触れるとPS5の日本への出荷数をしぼる理由が正しくなるからです。

 前世代機であるPS4の世界出荷数は1億1000万台以上ですが、日本のシェアは1割以下と推定されています。日本で爆発的に売れているニンテンドースイッチの出荷数でも、日本のシェアは4分の1もありません。「日本で専用ゲーム機が売れなくなったのはなぜ」という話になると、スマホゲームの普及ともに「日本の消費者(ゲームファン)の購買力が低下した」と指摘する関係者もいます。少子高齢化・人口減もありますから、日本市場の購買力向上が難しいのは確かです。