――『FFVII REMAKE』の次回作も期待されるなか、『FFVII REMAKE INTERGRADE』は発売日も発表され、『FFVII FS』は2021年、『FFVII EC』は2022年にサービス予定と、一気に3作品が順次リリースされるわけですが、野村さんは3作品ともディレクター&コンセプトデザインを担当されているのでしょうか?

野村 今回発表した『FFVII』関連でも3作ありますが、先ほども述べた通り、個人的には過去前例がない程の案件数が立て込んでいます。
『FFVII REMAKE』は1作目でベースとなるゲーム性は固まり、今後改修すべき点も見えたので、次回作のディレクターは浜口(『FFVII REMAKE』ではCo.ディレクターを担当)に任せ、自分はリメイクやモバイル作品を含め『FFVII』関連は総合的にクリエイティブ・ディレクターとして関わっていきます。作業の基本的な携わり方は大きく変わらず参加していますので、引き続きよろしくお願いします。


――『FFVII』作品への関わり方はさほど変わらず、別の案件にも注力するということですね? 楽しみにしています。では、今回発表された3作品、そして『FFVII REMAKE』の次回作を楽しみにしているゲームファンにひと言お願いします。

野村 PlayStation 5への対応に関して、どういう落としどころにすべきかは右往左往ありましたが、現場スタッフ達の熱い思いにより早い対応になったと思います。このスピード感で次回作も制作中ですが、まずは『FFVII REMAKE INTERGRADE』を楽しんで頂きたいと思います。『INTERGRADE』というタイトルですが、オリジナルにあった『INTERNATIONAL(インターナショナル)』(※『FFVII INTERNATIONAL』。追加要素と改良を加えた海外版を日本で発売したもの)という響きへのオマージュも含んでいます。また、“INTERGRADE”には“中間”という意味があり「『FFVII REMAKE』本編と次回作との間」を意味し、さらに、“移行”という意味もあって「次世代機への移行、次回作への移行」という意味もあります。

 ちょっとした1エピソードの追加の予定だったユフィの物語も遊び応えもある、見逃せない内容に仕上がり、待ち受けるバトルシミュレーターのヴァイスはかなり強敵です。

 そして復活した“コンピレーション オブ FFVII”の『EC』『FS』。まさか2作同時に進めるとは、北瀬から初めて話を聞いた時には自分も驚きました。どちらか1作だろうと思っていたら「両方やるよ」との事で、実は1作に絞るべきじゃないか、と言っていた時期もあったくらいです。それでも両作のプロデューサーである市川の熱意に絆され、「やるならクオリティに妥協せずやろう」と取り組み、かなり無茶なオーダーをしてハードルを上げてきましたが、しっかりクリアしてくれて、発表出来た事を嬉しく思っています。ユーザーテストでもかなり好評なので、是非こちらも楽しみにしていて下さい。
 
 『FFVII REMAKE』の次回作まで、これら3作で『FFVII』の世界に浸りながらお待ち頂ければ幸いです。

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