NBAのワシントン・ウィザーズに所属する八村塁選手の弟で、同じくバスケットボールの選手として東海大学で
プレーする八村阿蓮選手が5月4日、自身のインスタグラムに
差別的な内容のDM(ダイレクトメッセージ)が送られてきたことをTwitterで明かした。

阿蓮選手が4日にTwitterで公開したメッセージの内容には「死ね」「間違えて生まれてきた」など、八村兄弟を
中傷するような言葉が書かれていた。

阿蓮選手のインスタグラムに送られてきたのは、「死ね、間違えて生まれてきたクロンボ。お前もお前の兄も
バスケがうまいだけのただのクロンボ」という文言。差別的な内容で中傷する意図を含むものだった。

阿蓮選手はTwitterで、このダイレクトメッセージを公開した意図について次のように説明した。

日本には人種差別が無いと言ってる人がいるけどこうやって人種差別発言をする人がいます。晒してどうにか
なる問題では無いと思いますが、皆さんに今一度人種差別の問題について関心を持っていただきたいと思いました

この阿蓮選手のTwitterに返信する形で、兄の塁選手は「こんなの、毎日のようにくるよ」とツイートしていた。

富山県出身の八村塁・阿蓮選手は、西アフリカのベナン出身の父と日本人の母の間に生まれた。兄の
塁選手は2020年6月19日、黒人の人たちへの暴力に抗議する「Black Lives Matter」運動への支持を
表明するデモに参加している。

ネットで誹謗中傷を受けた場合、書き込みをした本人が特定した上で、加害者を名誉毀損罪に問えるほか、
民事訴訟で損害賠償を請求できる。

一連の八村兄弟の投稿を見た人はTwitterで、「本当に許せない」「メッセージを見て、同じ日本人としてとても
悲しい気持ちになりました」などと声があがった。