日立と東芝、ソニーとパナ 三度のパラダイムシフトが分けた「昭和企業」の明暗
https://www.itmedia.co.jp/business/spv/2111/01/news021_3.html

リーマン直後、ソニーは09年3月決算で2000億円を超える過去最大の赤字を計上し、さらに回復途上の12年には円高による海外向け事業の大不振が追い打ちをかけて赤字は4500億円にものぼりました。米国人経営者ハワード・ストリンガーCEOは実質更迭され、外資への売却さえもささやかれるほどの危機に立たされたのです。しかしその後のソニーは見事に復活し、コロナ禍の今まさに絶好調にまで至っています。

ソニーを救ったのは、「祖業」のエレキ事業の復権ではなく、ゲーム事業であり、エンタメ事業であり、金融事業でした。特にゲーム事業やエンタメ事業における売り切りスタイルビジネスから課金スタイルへのビジネスモデル変換は、業績の底上げに大きく寄与しました。

同社はもともと昭和企業でありながら、先進的な風土で事業の枠にとらわれない企業文化が発展を支えてきたはずが、いつしか無益な価格競争の渦に巻き込まれて一介の昭和企業に成り下がってしまっていました。そんな中で外部人材の米国人経営者から生え抜きの日本人の手に戻ったことでソニーイズムへの回帰が見事に実現した、そんな印象が色濃く漂っています。


掌クルクルだね(´・ω・`)