米Valve社が運営する世界最大級のPCゲームプラットフォーム「Steam」に対する、中国のグレート・ファイアウォールの対象が拡大したことが海外掲示板Redditなどにて伝えられました。

中国のグレート・ファイアウォールは中国が自国本土内等に設定している国家的な検閲、通信制限で、対象となったサイトは一般的な方法ではアクセスを行うことができなくなります。広く知られている対象サイトの中にはGoogle、YouTubeなども存在しています。元々Steamのうち、掲示板などのコミュニティ部分は2017年にグレート・ファイアウォールの対象となっていましたが、それがストア等にも拡大した形です。

なお、Twitterで中国在住であるとするユーザーが報告するところによればクライアントそのものは使用可能で、少なくとも『GS:GO』のプレイはいまなお可能であるとしています。Steamに関しては正式な中国向けサービス「Steam China」も始まっていますが、そのゲームのラインナップは大きく制限された状態です。

この制限の与える影響は未知数ですが、グレート・ファイアウォールの対象確認が可能な有志サービスChina Firewall Testを用いた、Game*Spark編集部による検索結果では、Steamの開発者向けサイトすらも制限の対象下とされており、今後、中国の開発者による、Steam向けのタイトルのメンテナンスや新規登録に大きな影響を与えるものと見られます。

もちろん、中国一般ユーザー(成人向けタイトルに関しては、元々Valve自身が中国アカウント向けの販売を規制しており、影響は最小限に留まる可能性もある)のSteamにおける購買力に大きな影響が出る可能性は高く、2022年のSteamの状態にはまた大きな変化があるのかも知れません。

https://www.gamespark.jp/article/2021/12/25/114678.html