大人気RPGを美麗グラフィックで現代に蘇らせた、『ファイナルファンタジーVII リメイク』(FF7リメイク)。第1作目から約2年が経ち、ついに全体の構想が明かされたのだが、かえって開発陣への不信感を募らせているファンもいるようだ。

◇ストーリー大幅カットの予感

6月17日、シリーズの25周年を記念した配信『FINAL FANTASY VII 25th ANNIVERSARY CELEBRATION』がYouTube上で行われた。そこでリメイク作品の続編となる、『ファイナルファンタジーVII リバース』の情報が明らかに。

さらに今回の発表では、「FINAL FANTASY VII リメイクプロジェクト」が、全3部作での完結を予定していることも判明。すでに3作目の開発に突入しているパートもあるという。

“未完”で終わる可能性も囁かれていただけに、全体像が明かされたことで、歓喜しているファンも多い。しかし、気になるのはシリーズ全体のボリューム感だ。

第1作「FF7リメイク」で描かれていたのは、クラウドたちが始まりの街「ミッドガル」を脱出するところまで。原典「FF7」の序盤も序盤であり、全体の2割に満たないとも言われている。

そこでファンたちは、残り2作で完結までこぎつけるために、ストーリーやステージを大幅に削るのではないか…と不安を抱いている模様。ネット上では、《1部であのボリュームだったから3部作で収まるわけないし、かなり削られそう》《ゴールドソーサーとかシド絡みの話とか全部省略されて後半全部オリジナル展開にされそう…》といった声が飛び交っていた。

さらにストーリーを端折るだけならまだしも、物語が別物に改変されるとの予想も…。

◇「タイトル変更」が意味するもの

第1作目は「FF7リメイク」というストレートなタイトルだったが、第2作目では副題が変わり、「リバース」となる。同作に寄せられた開発者メッセージでも「新鮮な体験」や「オリジナル作品」といった、“新しさ”を強調する文言が散りばめられていた。

1作目は基本的には原作に忠実だったが、あえて「リメイク」と銘打つのであれば、オリジナル展開を迎えてもおかしくはないだろう。エアリスやザックスなど、原作とは異なる展開を望まれているキャラクターも多いため、そうした要望も反映されるのかもしれない。

しかし多くのファンからは、《頼むからそのままリメイクしておくれよ…》《私がプレイしたいのは公式二次創作ゲームじゃないのよね》《FF7のリメイクには興味あるけど、FF7を題材にした全くの別ゲーには興味ない》といった声が。グラフィックやシステムなどはともかく、ストーリーの改変は激しい賛否を招きそうだ。

ゲームとアニメとの違いはあるが、同じリメイク作品としては、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』を連想せざるを得ない状況。同アニメは1作目こそ原作に忠実だったが、その後、大幅にストーリーが変わっていった。結果としてファンが大荒れしたことも、記憶に新しい。

もちろん現代のニーズに合わせるため、作品に手を加えるのは悪いことではない。「FF7」の場合は、それがどんな結果をもたらすのだろうか…。

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