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数日前の「朝日」で納豆のタレ袋の記事を読んでいたら、ちょっと驚くことがあった。その記事は、押すだけでタレが出る納豆の袋を6年半かけてミツカンが開発し、1億食を売り上げるヒットになったというもの。

私が驚いたのは後半の部分で、「全国納豆協同組合連合会によると、18年の納豆の市場規模は2497億円。11年(1730億円)から7年連続で伸びている」

映画関係者はこの数字を見たら、日本の1年間の映画館興行全体の数字とほぼ同じだと考えるに違いない。2018年は2225億円、11年は1812億円で最近は増加傾向にある。納豆と映画の興収がほぼ同じとは。

しかし納豆はおおむね同じ製品を作ればいいが、映画はすべて新作で、シナリオを書き、俳優を集めて監督が演出する。タレ袋に6年半かかったというが納豆本体は同じだし、映画は1本作るのに、5、6年かかるのはザラになる。

納豆産業に比べて、映画産業は見た目はカッコいいが、実際は何と面倒な仕事だろうか。昨今の健康志向で納豆の消費量は増える一方というが、納豆の広告は見たことがない。映画は広告費もバカにならない。

納豆は3個で100円を割るものもあるくらい安いが、仮に50円としても、映画の1回平均1300円は26倍。日本人は1人が年に約1.4回映画を見ているが、単純計算すると年に30個以上納豆を食べていることになる。本当かな。

1人が年に何回映画を見るかという調査では、韓国は4.3回、米国・カナダは3.4回、フランスは3.2回、英国2.6回、ドイツ1.5回となる。日本人は実は映画館に行かない国民なのだ。

ちなみに私は1年ほど前から、朝、果物・野菜ジュースを飲んでまだ食欲がある時に納豆を食べる。タマネギの酢漬けに混ぜて、鰹節をかけると実にうまい。日本人は配信が進んで映画館に行かなくなっても、たぶん納豆は食べ続けるだろう。

2021年
納豆 2700億
映画 1600億