しかし残念なことに、「ハリー・ポッター」シリーズの原作者であるJ・K・ローリングは近年、反トランスジェンダーの発言が最も多く取り沙汰される著名人のひとりとなっている。『ホグワーツ・レガシー』も少なからずそのあおりを受けてきた。

こうした問題について、『ホグワーツ・レガシー』のディレクターを務めるアラン・テューは次のように語った。

「私たちが取り組んできたどのゲームにも、課題はつきものだったと思います。本作も同じです。こうした課題にぶち当たったとき、私たちは本当に大切にしていることに立ち返り、焦点を合わせ直しました。私たちのファンが『魔法ワールド』に恋しているのはわかっていますし、それは正当な理由によるものだと信じています。多種多様なファンがいることも知っています。私たちとしては、本作を手に取ることをずっと夢見てきたファンが、歓迎されていると感じられる機会を確実に作るまでです。ここに安心できるホームがあると、皆さんの物語を語るにふさわしい場所だと感じてもらえるようにすることです」

テューは、J・K・ローリングの名前には言及せず、トランスジェンダーの問題やその権利に関して具体的には何も口にしなかった。筆者は、ローリングの偏見がニュースの見出しを飾った後、彼自身がこのIPへ携わることに二の足を踏むことはなかったかと2つ目の質問をしてみた。テューは少し間をおいてから、先述の内容を繰り返した。チームはすべての人のために『ホグワーツ・レガシー』を作りました、と。