ゲーム大手スクウェア・エニックス・ホールディングスが6月22日に発売した人気ゲームシリーズ「ファイナルファンタジー16」(FF16)の販売本数が振るわない。低調な株価の動きに拍車がかかりそうだ。

  ファミ通が6日に発表した推計によると、6月22日に発売された同ゲームの2週目(6月26日-7月2日)の国内販売本数は3万7763本と、初週の33万6027本から約9割減となった。同統計にはデジタル版の販売本数は含まれていない。

  ファイナルファンタジーはスクエニにとってドラゴンクエストと並ぶ二大人気シリーズだ。2016年のファイナルファンタジー15(FF15)から7年後の発売となった大作で、市場からは不振な同社のゲーム販売のてこ入れにつながることが期待されていた。

  同社によると、ソニーグループの家庭用ゲーム機「プレイステーション5」専用ソフトとして発売されたFF16の発売後1週間の販売本数は世界全体で約300万本。発売初日だけで約500万本を売った前作と比べて売れ行きは大きく落ち込んでいた。

  ファミ通の調査では、前作FF15の発売後2週目の販売本数は7万2545本とやはり初週比で約9割減少していた。今作では2週目の販売復調が期待されていたが前作と同様に9割減となった。

  東洋証券の安田秀樹アナリストは「大変厳しい結果で、これ以上の売り上げの積み上げは価格を大幅に下げないと不可能だろう」と分析する。「失敗の大部分は、事前の宣伝、そして実際のゲーム自体が過去のファイナルファンタジーからあまりにもかけ離れていて、消費者を置き去りにしてしまった結果」と指摘した。

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/i.FtCTHRK99Q/v2/pidjEfPlU1QWZop3vfGKsrX.ke8XuWirGYh1PKgEw44kE/670x-1.png