47歳で今度は衆院選に出馬して当選する。二世でもなく、地盤も看板も鞄(カバン=カネ)もない男としては、異例の出世であろう。

菅には面白い世論吸収法があるそうだ。彼は昔から、読売新聞の「くらし・家庭」欄にある「人生案内」を毎日読んでいるという。
 そこで、庶民にはどういう悩みがあり、それに対して識者がどう答えているかを“勉強”していたというのである。

 街に出て、庶民と対話しようなどという発想は、この男にはないようだ。選挙応援や会見では仕方なくしゃべるが、基本的にひきこもり的な性格なのであろうが、それを周囲の者や記者たちは「強面」と誤解しているのではないか。