毎日、泣き暮らすサンプゥ。
「自衛隊が失敗だった。本に感化されたのが大失敗だ。」
「中国と日本の関係が変になってきて、日本人が海外に逃げ出した時、俺も無理してでも
脱出しとくべきだった。」
「俺は中国大好きだったのに、そんな俺を殺すのか!?チキショー!!」
「しかし、まだ希望はある···」サンプゥは自分に言い聞かせるように呟いた。
数日前、看守がサンプゥに言った。「言い残す事、連絡したい者あれば言うように。」
サンプゥは「もう恥も外聞もねぇ!意地もプライドも言ってる場合でもねぇ!」と、
住友のお嬢だの宇多田、中川翔子、その他、妄想で自分に関係あるとした者、
片っ端に助けを求めていた。
「愛する俺が生きる、死ぬの崖っぷちにいると知れば、万難排して助けにくるだろ。」
特に今や中国人は日本人の上にある。よって張には期待かけていた。
数日後、看守が来た。「刑の執行日が明日に決定した。じゃあな。」
「ちょっと待ってください!あの連絡は··?」
「ああ、最後の望みで国内外、おまえの言うのに連絡したが、お前を知る者は、
たった一人だった。張という中国人女性だな。」
「そ、それで巧君は俺を助けてくれと···」
「とっとと殺してくれと。できるだけ苦しんで死んでほしいと。
サンプゥ、おまえ、何やったんだ?」
「ウソだぁ~!!そんなはずない、俺の死を望むわけない!!もう一度、どうか、
もう一度連絡を···」
「もう諦めろ。」サンプゥ、絶望の底に叩き落とされた。