そもそも「タイヤがグリップする」とはどういうことか?
なぜ「タイヤはゴムである必要がある」のか?

路面上には目に見える凹凸や、見えない凹凸が無数に存在する
タイヤは表面が柔らかいゴムでできているため、路面に押し付けると路面上の凹凸にめり込むように変形する
ギア同士が噛みあうのと全く同じ原理で、ゴムが路面の凹凸に噛みあうことによってグリップしているのである

柔らかいゴムほど変形し易く、路面の凹凸と噛みあいやすくなるため、グリップ力が高くなる
固いタイヤは変形量が少ないので、嚙み合いがが悪いが、固いので摩耗しにくくなる

また車体が重い方が、ゴムが路面に押し付けられる力(これを面圧という)が高くなり、路面にタイヤが深く食い込むのでグリップ力が上がる
車体が軽いとゴムは路面に食い込みにくくなるため、グリップ力が下がる

同じ車重でもタイヤの接地面積が増えると、面圧が分散され、タイヤの路面への食い込みが悪くなりグリップ力が下がる

つまり車重の軽い原付スクーターなどにむやみに太いタイヤを履かせると、ただでさえ面圧が低くタイヤの路面への食い込みが悪いのに、
さらに接地面積が増えて面圧が分散されグリップ力が低下する