カイジも電流鉄骨渡りまでは社会的なテーマが盛り込まれてたし新自由主義に対するヒューマニズムからのささやかな抵抗も描かれてた
イカゲームの監督はこれを叩き台にして自分なりのカイジを描こうとしたんだと思う
ただカイジの方はそこからテーマが一気に内向きになりゲームに勝つ過程と個人史しか描かれなくなった
今のカイジは大金抱えて逃げ回るだけの文字通りの守銭奴で体制側に逆襲しようとするギフンとは大違い
ゲームについての描き方も「果たして制限時間ありの初見のゲームで社会的弱者たちがルールの裏の裏まですぐ見抜けるだろうか?」というリアリティーからカイジと袂を別っている