「俺、やめるわ」 
インファはアラド戦記を辞めた。 
不条理な戦闘力のインフレについていけなくなったからだ。 
仲間達との力の差は広がるばかり。 
彼はアラドの世界を去り、別世界へと戦いの場を探して旅立った。 

――半年後、彼はチャンピオンになっていた。 
場所は東京ドーム地下闘技場。 
ヤムチャはかめはめ波と操気弾を武器に、独歩や烈海王、チャンピオンのバキにも圧勝。 
地上最強の生物と言われる範馬勇次郎すら秒殺してのけた。 
たちまちヤムチャは稀代の天才格闘家として光成翁に目をかけられることとなり、 
そのまま表舞台に進出することになった。 

徳川光成の後援もあって、数年後には世界のトップ格闘家にのし上がったヤムチャは 
ファイトマネーによる膨大な資産と3人の奥さんを貰い、15人の子を為した。 
更に20年後、41人に増えたヤムチャファミリーの撮影会が行われた。 
親族に囲まれたヤムチャは、始終笑顔に包まれていた。 

やがてヤムチャもこの世を去った。 
彼の葬儀には、親族とマスコミ、そして数万人のファンが参列し、涙を流した。 
黒曜石で作られた特注の墓碑には、彼の遺書に従って 

『現実から逃げた卑怯者 ここに眠る』 
と書かれていた。 
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