「陸の王者」ともいわれる戦車ですが、単独ではとても戦えたものではなく、それは歴史が証明しています。

1973(昭和48)年10月に、イスラエルとエジプト・シリアのあいだで勃発した「第4次中東戦争」では、実際にイス
ラエル軍が戦車だけの部隊でエジプト軍陣地に突撃しました。

しかし、隠れていたエジプト軍歩兵による対戦車ミサイルなど対戦車火器の攻撃で、イスラエル軍の戦車は次々
と撃破され大損害を出しました。戦車が歩兵に負けたのです。

イスラエル軍戦車部隊には、砲兵の援護射撃や歩兵の同伴がなく、隠れた対戦車火器を制圧できなかったの
が原因です。

この戦いは“戦車業界”にとって衝撃的であり、戦車は「やられ役」扱いで戦車不要論まで唱えられたほどです。

1994(平成6)年に発生した「チェチェン紛争」でも、ロシア軍の戦車部隊が単独で市街地に入り込み、物陰に隠
れた敵兵から対戦車火器で撃たれまくり、大損害を出しました。

http://news.livedoor.com/article/detail/16100188/