【PBW】Lost Arcadia -Last Code Daybreak-【ロスアカ】
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↑ワッチョイ用
・次スレは>>950が建てる事、無理ならアンカ指定
・踏み逃げの場合は>>970スレが建つまでは減速する
・故意age、過度の煽り、荒らし、個人叩きは放置で対処
・重複スレは本スレ誘導後、削除依頼で放置
Re:versionのPBW「Lost Arcadia -Last Code Daybreak-」(ロスアカ)の質問、情報交換及びプレイヤー同士の交流の為のスレです。
★Lost Arcadia -Last Code Daybreak-
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★Re:version
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★Re:versionTwitter
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★前スレ
VIPQ2_EXTDAT: checked:vvvvv:1000:512:: EXT was configured
https://twitter.com/thejimwatkins 「チィ…」
社員の男によってサークルの中に置かれた大きいベビンネ
その目に飛び込んできたのは、すぐ目の前で母親とじゃれたり抱っこされたりしてチッチと笑うベビンネたち
子タブンネの呻き声と叫び声しか聞こえない部屋、糞尿で汚れきった衣装ケースの中
そこで何の楽しみも無く孤独に暮らしていた大ベビンネにとって、正視に耐えぬほど羨ましい光景だった
そして辛い暮らしの中で絶望し、心の奥に無理矢理しまい込んでいた
「ママに甘えたい」という感情が再びムクムクと顔を出し始めていた
「チィ… チィ… チィ…!」
震えながら立ち上がり、おぼつかない足取りでチビママンネの所へと向かっていく大ベビンネ
その目からは止めどなく涙が流れていた
あのタブンネは自分のママじゃないことは分かっている、拒絶されるかも知れないことは分かっている
だがそれでも、ほんの少しでも母の温もりが欲しくて必死に歩みを進める
そしてようやく座っているチビママンネにたどり着き、
太ももの所へ倒れ込むように抱きついた
「ミィ?」
知らないベビンネが抱きついてきたので驚いたチビママンネだったが、毛皮が濡れる感触で泣いていることを察すると、大ベビンネの頭と背中をを優しく撫でた
その時、大ベビンネの触角からチビママンネの感情が伝わってきた
それは「かわいそう」という憐れみの感情「だいじょうぶだよ」という励ましの感情
そして「ここにいていいよ」という許容の感情だった
「チィッグ… ヂィィィィィ… ヂワァァァァァァァン…ヂワァァァァァァァン…!」
「ミィミィ…」
大ベビンネは毛皮に顔を埋めて号泣した
久しぶりに感じる事ができた母性愛と優しさに我慢が出来なくなってしまったのだ
チビママンネはそんな大ベビンネを他のベビンネの相手をしながらも心の中で励まし、手が空いた時には撫でるようにそっと触れてあげた
そのうち大ベビンネは泣くのを止め、チビママンネの太ももを枕に安らいだ顔で眠ってしまっていた 「大丈夫みたいです」
「ふむ、他のベビィも入れるざんすよ」
その後五匹の大ベビンネがサークル内に入れられ、チビママンネ一家は19匹の大所帯となった
その後19匹を相手に大わらわのチビママンネを尻目に作業は順調に進み、子タブンネたちの検品は終わりを迎えた
「ふぃ〜、これで終わりざんすね。みんなお疲れさんざんすよ」
「うーむ、これだけの数がいて商品にならないのが居ないとは
運がいいのかタブンネ屋さんがすごいのか…」
検品した結果、死んでいたり怪我をした子タブンネは一匹も見つからなかった
輸送中に漏らした糞尿で汚れた子タブンネは十数匹いたが、ウェットティッシュで拭いてあげると問題無く綺麗になった
検品が終わった会議室はキャリーから出された243匹の子タブンネ達で大変なことになっている
どこもかしこも子タブンネだらけでそれが部屋中を闇雲に動き回るものだから、一歩踏み出すのにも不自由する程だ
『ミィ… ミッミ… ミィ?ミィ? ミィーッ!ミィーッ! ミィミィ…』
「うー… なんかみんな元気ないよ。 大丈夫なのかな…?」
棺桶のようなキャリーから十数時間ぶりに解放されて嬉しい筈だが子タブンネ達の鳴き声には元気がない
既に時計は6時を回り、キャリーに閉じ込められてから何も食べてない子タブンネたちは空腹の限界なのだ
体力を無くしてへたりこんでいたり、気を紛らす為にチュパチュパと指しゃぶりしていたり、
新聞紙の端を千切って食べてしまったりしている子も目につくようになった
「さて、あとはおチビちゃんたちのディナーざんすね。後一息がんばるざんすよ〜」
「用意は出来ております。ポケモンフーズと野菜、いずれも期限切れの廃棄処分品ですが」
「ふむ、抜かりは無いざんすねぇ〜」
気が利く社員が用意した子タブンネ達の餌の内約は、ハピナスが描かれたパッケージの袋入りフーズ、10kg入りが4袋
そして断面が少し黒ずんだカットキャベツ、葉がしおれたチンゲン菜、表面がしなびたニンジン等の廃棄野菜だ
まず社員たちはフーズの袋を床に置き、ハサミで縦に裂いて袋のまま食べられるようにする 「ミッ!」「ミミッ!?」
袋に切れ目を入れると、その回りにドライフルーツのような香りがぷぅんと漂う
その香りに子タブンネ達は即座に反応し、とたとたと早足で開いたフーズの袋へと殺到して
ピンク色の小山の如く群がり息を荒げながら我先にと口の中にフーズを詰め込んでいった
『ミフッ!ミフッ!ミィーッ!!ミッ!ミッ!ミッ!ミミーッ!!!』
「おー、すごい食いっぷり」
「こりゃ元旦の初売りより凄まじいざんすねぇ」
「あわわ…そんなに慌てて食べると詰まらせちゃいますよ」
子タブンネとはいえなかなか迫力ある光景に呆気に取られていた社員たち
そんな中、ピンクの団子の中からフーズを口一杯に詰め込んだ数匹の子タブンネ達がよろよろと出てきた
たらふく食って満腹になって出てきたかと思うかもしれないがそうではない
口の端からダラダラと止めどなく涎を垂らし、涙まで流してかなり辛そうな様子だ
「フーッ!フーッ!フーッ!フッ!フッ!フッ!フッ!」
「ふぇっ!?このおチビちゃん息出来てないざんす!」
女子社員が心配した通り、子タブンネ達は口に詰め込んだフーズを飲み込めずに満足に息が出来なくなっていた
期限切れのフーズはカサカサに乾燥して硬くなっており、まだ噛む力が弱い子タブンネが食べられる代物では無くなっていた
それを頬がパンパンになり、口が閉じられなくなるほど詰め込んだのだからもう大変だ
乾パンか蕎麦ぼうろの如く乾燥しきったそれは口の中の水分を根こそぎ奪い
それを補おうと分泌された唾液も閉じることが出来ない口からは
カサカサの口内を潤すこともフーズを溶かすことも出来ずに流れ出てしまう
おまけに吐き出そうにも目一杯詰め込みすぎて顎が動かないのだ
見かねた女子社員が子タブンネを捕まえて口に指を突っ込んでかき出そうとしたが、
指が入る隙間も無いほどフーズの粒が詰め込まれているのだった
急なトラブルに社員たちが戸惑っている間にも口に詰め込みすぎて呼吸困難になっている子タブンネはどんどん増えていく 「うう… どうしよう… どうしよう…」
「そうだお水!お水を飲ませてあげるざんすよ!」
「飲み水はヤマジさん(体格のいい社員)が今持ってきますよ」
気が利く社員がそう言う間もなく体格のいい社員が片手に水の入った大きなポリタンクを持って戻ってきた
もう片方の手には水桶代わりの平べったい発泡スチロールの空き箱を持っている
「えーと、どの辺に置くかな?」
「どこでもいいから早く飲ませてあげてください!」
いまいち状況が飲み込めてない体格のいい社員だったが、
急かされるままに適当な場所にスチロール箱を置いてそこに水を注いでいく
「フッフゥーッ! フゥゥ-ッ! フゥーッ!!!」
「お?そんなに喉が乾いていたのか?」
水の流れ落ちる音を聞き付けた呼吸困難ネ達はパタパタと全速力でスチロール箱に集まってきて
飛び込むような勢いで顔面を水に浸けてガブガブと口に入れていく
さしもの超乾燥フーズも水に浸かると口の中でグズグズと崩れだし
苦しんでいた子タブンネたちも乾きと息苦しさからようやく解放された
水から顔を上げた子タブンネたちはハアハアと息を切らし食事どころではないといった表情だ
子タブンネがフーズを口に詰め込みすぎて窒息死という笑えてくる悲劇は何とか免れた、が
体格のいい男がせっかく持ってきてくれた水は1分も経たずに吐き出されたフーズによって茶色い汚水と化してしまっていた
「あの… やっぱりこれ取り替えなきゃダメですかね…?」
「そうざんすね」 「うう… どうしよう… どうしよう…」
「そうだお水!お水を飲ませてあげるざんすよ!」
「飲み水はヤマジさん(体格のいい社員)が今持ってきますよ」
気が利く社員がそう言う間もなく体格のいい社員が片手に水の入った大きなポリタンクを持って戻ってきた
もう片方の手には水桶代わりの平べったい発泡スチロールの空き箱を持っている
「えーと、どの辺に置くかな?」
「どこでもいいから早く飲ませてあげてください!」
いまいち状況が飲み込めてない体格のいい社員だったが、
急かされるままに適当な場所にスチロール箱を置いてそこに水を注いでいく
「フッフゥーッ! フゥゥ-ッ! フゥーッ!!!」
「お?そんなに喉が乾いていたのか?」
水の流れ落ちる音を聞き付けた呼吸困難ネ達はパタパタと全速力でスチロール箱に集まってきて
飛び込むような勢いで顔面を水に浸けてガブガブと口に入れていく
さしもの超乾燥フーズも水に浸かると口の中でグズグズと崩れだし
苦しんでいた子タブンネたちも乾きと息苦しさからようやく解放された
水から顔を上げた子タブンネたちはハアハアと息を切らし食事どころではないといった表情だ
子タブンネがフーズを口に詰め込みすぎて窒息死という笑えてくる悲劇は何とか免れた、が
体格のいい男がせっかく持ってきてくれた水は1分も経たずに吐き出されたフーズによって茶色い汚水と化してしまっていた
「あの… やっぱりこれ取り替えなきゃダメですかね…?」
「そうざんすね」 ざんす男に言われて体格のいい社員は水を取り替えようとしたがそれは出来なかった
フーズを口に詰め込み過ぎたバカ以外の子タブンネ達も水を飲みに続々と集まってきたからだ
フーズを食べていない子タブもキャリーに閉じ込められてる間中ずっと給水無しだったので全ての子タブンネが死ぬほど喉が乾いていたのである
ほんの十秒足らずでそんな子タブンネ達が箱が見えなくなるほど群がってしまい、水箱を回収するのは不可能になってしまった
『ミッ!ミィッ!ミーッ!フーッ!フーッ!ミッミ!』
乾きは飢え以上に切実である。子タブンネ達の必死さもさっきの餌の時以上だ
周りの子タブンネを掻き分け、押し退け、順番を争って取っ組み合いの喧嘩を始め、他の子タブンネを踏み越えて水に頭から飛び込み…
発泡スチロールに入った15リットルの水だけで会議室はピンクの戦場と化してしまっていた
その勢いにとうとうスチロールが耐えきれなくなり、角の所からパキパキと音が鳴り…
『ミッ!ミッ!ミィィーッ!!ミヒーッ!!』
「ウヒーッ!大惨事ざんすー!」
パリッ!と大きな音と共に箱が壊れ、中の水が一気に溢れだした
子タブンネ達はいきなり水が飛び出してきた事で驚いてパニックを起こし、
蜘蛛の子を散らすように箱の周りから一斉に逃げだした
まるで旧約聖書にある争いを止めない人間に神が怒って洪水を起こした話の様だ
子タブンネ如きにはいささか過ぎた喩えではあるが
子タブンネたちは訳もわからず部屋の中を逃げ惑い、子タブンネ同士でも社員の足にも至るところでぶつかってしまっていた
「ど、どうすりゃいいんですこれ?」
「とりあえず追加で入れ物と水を持ってくるざんす! 今度はもっと頑丈なやつ!
ミナツ君(気が利く社員)はバケツとモップと代わりの新聞紙!
チカちゃん(女子社員)はベビィちゃんたちのミルクの用意ざんす!
私はおチビちゃんたちを拭いてあげて乾かすざんす!」 社員たちは「はい」と一声返事をすると子タブンネを蹴らぬよう気を付けながら指示された仕事に向かっていく
床に敷いてあった新聞紙がいくらか水を吸ってくれて、幸いにも溢れた水が部屋中に広がることは無かった
体格のいい社員は代わりの水の用意を急いではいたが、子タブンネたちはそれを待ちきれなかった
床に溢れた水をズルズルとすすったり、水が染み込んだ新聞紙を千切って口に入れてチュパチュパとしゃぶったり、
水に濡れた他の子タブンネの毛皮をペロペロと嘗めたりと必死に水分を口に入れようとしていた
十数時間給水なし+超乾燥パサパサフーズ+急激な運動で喉の乾きはさらに凄絶なものとなっていたのである
一旦口に入れて溶けたフーズや唾液、
新聞のインクや新聞紙の上に漏らしていた子タブンネの尿も混ざっている口に入れるには余りにも汚すぎる水である
だが今の子タブンネ達にはそんな事は頭に入らない、ただただ喉を潤す事に必死なのだ
「ヒェ〜ッ! そのお水ちゃんはバッチイから飲んじゃダメざんすよ〜!」
「赤ちゃん達のミルク、用意できましたした」
子タブンネ達が汚水を飲むのを止めさせようとざんす男が四苦八苦していると、
女子社員が19本の哺乳瓶が入ったビールケースを持って部屋へと戻ってきた
哺乳瓶の中のミルクがちゃぽんと揺れる音に、部屋中の子タブンネ達がギラついた視線を向けるのであった
『ミッミ!ミッ!ミッ!ミィ!ミッミッミ!』
「ひぃぃ、いきなりどうしたんですか?!」
女子社員が柵を開けて会議室に入った瞬間、その周りへ子タブンネ達が一斉に集まっていく
そして次から次へとズボンににしがみついて引っ張り、ミィミィと切なげな声で鳴いてそのミルクをちょうだいと懇願している
「これは赤ちゃん達のですから、みんな離れて下さい〜!」
しかし女子社員はそれに応える事は出来なかった
子タブンネ達を引きずりながらチビママンネとベビ達がいるベビーサークルへと歩みを進める 「ううう… もうダメです…」
しかしそれもベビーサークルへあと4mと言うところで限界に達した
体重3kgから5kgの子タブンネが片足に4匹ずつしがみついてるのだから歩けなくなるのも当然だ
まるでピンク色の足枷である
しかもまとわりつく子タブの中によじよじとズボンを上ってくる腕力の強いやつらもいて、女子社員はベルトに捕まられ上着の中に頭を突っ込まれたりボタンをむしり取られたりとやられ放題であった
「ああっ!早くそのミルクをこっちに渡すざんす」
「ひぃぃ、お願いします〜!」
汚水を飲んでいる子タブを必死に止めていたざんす男も女子社員の窮状に気づき、急いで助け船を出した
ビールケースを手渡そうにも女子社員の周りで犇めき合う子タブンネ達に遮られて中々手が届かない
そうしている間にも女子社員に登る子タブはどんどん増え、あれよあれよという間に胸の下辺りまで埋め尽くされてしまった
それはピンクの毛皮の巨大なスライムに女子社員が飲み込まれている様な異様な光景である
『ミィッミィッ、ミィーッ、ミィ!ミッミッ、ミピ!ミピ!』
「ふぇっ!? いきなり… 重く…」
あたふたしてるうちにとうとうミルクがビールケースに手が届く子タブンネが出てきてしまった
その子タブはビールケースの底にに雲低のようにぶら下がって闇雲に足をじたばたさせている
ミルクの近くまで来たはいいがその後どうするか全く考えて無かったのだ
満タンにミルクが入った哺乳瓶が19本も入ったビールケースは意外と重かったのだが、そこに子タブンネの体重が加わって更に重みを増したのだから大変だ
しかも悪いことに、新たに二匹の子タブンネがビールケースに手が届いてぶら下がりだしたのだ
「 ううう… 腕が… もう…」
女子社員の腕はもう既に限界に近い
その重さで腕が震え、ビショビショに手汗をかき、いつ子タブンネ達の上へビールケースを落としてもおかしくない状況だ
身体中子タブンネ達がまとわり付くむず痒さにも苦しめられている
それによって力が抜けて手からスポッとビールケースが抜けていってしまっても不思議ではない
だが女子社員はビールケースを落とすことは無かった
身長150p台と小柄で力も強くないが優しい性格で、ここで落としたら子タブンネ達が潰れてしまうとギリギリの所で踏ん張っている 「ええい!こうなりゃ力ずくざんす!」
意を決したざんす男は犇めく子タブンネの中に足を踏み入れ、女子社員からビールケースを奪うように素早く受け取った
その際に何匹かの子タブンネの足を踏んでしまっていて「ミィッ!」「ビーッ!」と悲鳴が響く
ざんす男は大事なイベント商品である子タブンネを傷つけたく無かったのだが、この際仕方ないと判断したのである
ついでにビールケースにぶら下がってた子タブンネ達は渡す際に振り落とされてしまった
群がっていた子タブンネ達は女子社員から離れていき、今度はざんす男へぞろぞろと集っていく
「ケェーッ!!! こっちゃ来るなざんすーっ!!」
ざんす男が怪鳥音で一喝すると向かってくる子タブンネ達がビクッと驚いて足を止めた
女子社員とチビママンネまでビクッと驚いたのはご愛敬
その隙にざんす男はスタコラとベビーサークルの側まで近づき、その中にビールケースをがちゃんと置いた
「ささ、早くベビィちゃんにミルクをあげるざんすよ」
「は、はい」
女子社員は子タブンネ達に乱されて、おまけに色んな体液で染みだらけになった制服を着替える間もなく
ベビンネ達にミルクを与える仕事に入るのであった
『ミィッ!ミィーッ!ミッミッ!ヴミィーッ!ミィーッミィーッ!』
『ヂビィィィィ!!ヂビィィィィ!!!』
「ヒ〜!やっぱベビィちゃんたちは別室にしとくんだったざんす!」
ケースから哺乳瓶を取り出して授乳をしようとした女子社員だがそう簡単にはいかなかった
なぜなら子タブンネ達が今度はベビーサークルの周りに押し寄せて自分にもミルクをくれと騒ぎ立てているからである
ベビンネ達はそれを怖がって泣き出してしまいミルクどころではない
243匹も集まると子タブンネとはいえかなりの力で
ベビーサークルの頑丈な木製の柵もキシキシと軋み、倒されまいとざんす男が必死に支えてている
チビママンネは「ミッミ!ミッミ!」と叱るような口調で何やら語りかけているが、子タブンネ達が聞いてる様子はない 「ううう、どうしよう…」
「ヂィィィィ!!ヂィィィィ!!」
火が付いたように泣き叫ぶベビンネたちに、女子社員は迂闊に触ることもできないでいた
事態が膠着する中、チビママンネは子タブンネ達をなだめるのを諦める事にした
そして子タブンネ達に背を向け、ベビンネ達の中から三匹を優しく抱き寄せる
「ミィミィ、ミィィ…」
「チィィ…」「チ… チ…」
チビママンネが自分の胸にベビの触覚を押し当てながらそっと抱き締めると、二匹のベビはピタリと泣き止んだ
これはチビママンネが盾になって怖い物(子タブンネの大群)をベビ達の目に入らない様にし、
意識を自分の心音に集中させ安心させるというチビママンネなりの育児テクニックである
「え、泣き止んでる… ? そうだ、ミルクが冷えないうちに飲ませないと…」
「ミィ、ミ!」「チィィ!」「チ、チ、チ」
女子社員が哺乳瓶を渡すとチビママンネはそれを受けとり、泣き止んだベビンネたちにそれを向けた
すかさす一匹が吸い付き美味しそうにごくごくと飲んでいるが、
出遅れた方のもう一匹はそのすぐ隣に入り、横からなんとか吸い口を吸おうとしている
吸い口を奪わんとするような勢いで横から顔を押し付け、その表情からはかなりの切実さが伺えた
恐怖で気が紛れてはいたが、やはり赤子が6時間ミルク無しでは死ぬほどお腹が空くのだ
「…ほら、おっぱいはここにもあるよ」
「チッチ!」「ミッ!」
女子社員がもう一本哺乳瓶を取り出し、膝をついて飲めてないベビンネに近づけると
ベビはそれに素早く、そして迷い無くパクリと食いついて飲み始めた
女子社員を少し警戒していたチビママンネだったが、優しそうな態度と仕草
そしてあの社長よりさらに華奢で小さくて弱そうに見える容姿から
「この人間は優しそうだから大丈夫」という信頼と「万が一ベビたちに変な事されてもこいつなら自分でも勝てる」という浅はかさの半々の考えでベビのお世話を許すことにした
自分だけで19匹のお世話は正直かなりキツかったというのもあるが 「ヂヂ!ヂヂ!」「チィチィ!チィチィ!」
「え…? 皆もミルクが欲しくなったんですか?」
ミルクを飲ませていると他のベビンネ達も女子社員とチビママンネの回りに目に涙を溜めたまま続々と集まってきた
ミルクが喉を通っていく音を聞いたのがスイッチになって恐怖より空腹の方が勝ったのだ
そして女子社員とチビママンネは下半身をベビンネに埋め尽くされながら次から次へとミルクを飲ませていく
チビママンネも女子社員もかなり焦燥はしていたが、ベビ達のお腹は順調に満たされていった
『ミ゙ーッ!!ミ゙ミ゙ミ゙ーッ!!ヴビーッ!!!』
だが、それを目の前にして気が気ではないのが喉がカラカラの子タブンネ達である
液体が喉を通る音で喉の乾きが更に煽り立てられ、その行動も更に必死で浅ましい物となっていた
歯をむき出しながらギーギーと鳴きながらベビーサークルの格子をガタガタ揺らしてベビ達を威嚇したり
格子にギュッと力一杯顔を押し付けて口を乳を吸う形にしてチュウチュウと鳴らしたり
ハイハイをしながら「チィチィ、チィチィ」と鳴いてベビの真似をして飲ませてもらおうとしたり
格子の隙間から手を伸ばして哺乳瓶を奪おうとしたりと見苦しいが個性豊かだ
更に勢いを増す子タブンネ達にベビーサークルとざんす男に限界が迫る中、
気が効く社員と体格のいい社員が戻ってきた
気が効く社員はバケツとモップと雑巾と新聞紙を手に持ち、
体格のいい社員は直径1m程の大きなタライと3つのポリタンクを乗せた台車を押しながら
「すいません、丁度いい水入れ探してたら遅くなりまして」
「ウヒーッ!何でもいいから早くお水あげて頂戴ざんすーっ!」
「は、はい。おーいチビ共、待ちに待ったお水ちゃんだぞ〜」
体格のいい社員が急かされてタライの中にトプトプと水を注ぐと、
その音に子タブンネ達は即座に反応してピタリと暴れるのを止めてタライの方へ振り向き
そして水が満ちるのを待たずにドドドドと一斉にタライへと押し寄せていく 『ミィィィィィィィィ!!!ミィィィィィィィ
!!!』
「うわ、待て!待てって!」
水を飲みに行くと言うよりかはプールに飛び込む様な勢いで殺到する子タブンネ達
まだ水を注いでいる途中だというのに大きなタライの中は子タブンネでぎゅうぎゅう詰めになった
当然上から容赦無く水がぶっかかるが、乾ききった子タブンネ達はそれすらも嬉しそうだ
水が流れ出るポリタンクの真下で上を向きながら口を開けて直飲みを試みて溺れかける奴や
全身ビショビショのままタライから出てきてまだ水を飲めてない子タブンネ達に身体中をチュウチュウとしゃぶられて悶絶する奴など
水入れタライの周辺は混迷を極めている
そして子タブンネ達がタライの水に気を取られているうちに、床の汚水を掃除している気が効く社員だが、
それも一筋縄ではいかなかった
「ミィ、ミィ、ミィ!」
「おい!その水は飲んじゃダメだぞ!」
水を目一杯吸ったモップをバケツに絞ると、その水音に反応して十数匹の子タブンネ達がバケツに集まってきてしまったのだ
群がるベビンネたちをモップで追い払い、倒される寸前でバケツを持ち上げてまた床を汚されるのは防いだものの
今度は水分が残るモップに吸い付かれてしまったのだ
ブンブンと振って何とか振り払うも、振り払った側から別の子タブンネが吸い付いてくるので掃除は一向に進まなくなってしまった
「ヂーヂ!ヂーヂ!ヂィィィィ!!」
「うう… お腹が空いてないの…?」
比較的順調に進んでいたベビンネの授乳も終わりが見えてきた所で行き詰まっていた
小さいベビンネの中でも一際小さなベビンネが女子社員の手からミルクを飲まないのだ
あの身長25pの甘えっ子の小ベビンネである
女子社員は落ち着けるよう正座した膝の上に寝かせるように乗せ、
左手で後ろ頭を支えながら飲ませようとしたのだが
小ベビンネは泣きわめきながらじたばたと暴れて女子社員から逃げ出そうとするのだ 「ヂィ!ヂィ!ヂー!!」
「ミィ!」
小ベビンネが一際大きな声で泣き叫ぶと、チビママンネは授乳を中断して女子社員の側へ駆け寄った
ミルクを飲んでいる途中で突然放り出されたベビはキョトンとしている
「ミィミ! ミッミ!ミィ!」
「ヂィ!ヂィィ! 」
チビママンネは少し威嚇する様な感じで女子社員に鳴き声を浴びせたが
タブンネ特有の怖くなさでその怒りは理解して貰えなかった
しかし、ベビンネを返して欲しいという事は辛うじて伝わった
「… 大丈夫かな?」
女子社員が小ベビンネをチビママンネに渡すと、小ベビンネはその胸に顔を埋めてヂーヂーと激しく泣き出した
「知らない人に捕まって怖かったよ」と必死に訴えるように
チビママンネはそんな小ベビンネをきゅっと抱き締め
「よしよし、もう怖くないよ」と優しく頭を撫でながら慰めるのであった
そして抱っこされてから一分も経たぬうちに小ベビンネは泣き止んでチィチィと嬉しそうに笑いだした
「…このおちびちゃん、お母さんが大好きなんですね… 」
その後社員たちはなんとかタライの水場を二つ作り、
子タブンネ達に邪魔されながらも床の掃除を終え
フーズは食べやすいように水でふやかしてから野菜と共に与えられ
ベビンネたちの授乳も一人と一匹がかりで何とか終えて
嵐の様な子タブンネ達の夕食は終わりを迎える事が出来た
満腹になってごろ寝する子タブンネ達を前に、
満身創痍の社員たちは「この企画ホントに大丈夫なのかな」と心の中で思ったのであった その後、夜10時の閉店時間となりデパートの看板の照明が消され、店内からお客さんの姿が消えた
この時間になると子タブンネ達はおねむの時間である
蛍光灯が点いていて明るいままだったが床の上で数匹から十数匹ずつで身を寄せあってぐっすりと眠りに落ちていた
人間から見ると子タブンネは皆同じ顔にしか見えないがタブンネ同士ではちゃんと個体の区別がついていて
兄弟や友達など仲良し同士で身を寄せあって団子のように一塊になり
お互いに相手の体温とふわふわの毛皮で暖まり合って気持ち良く眠っているのだ
ベビンネ達も眠るチビママンネを中心にして塊になって眠っていた
疲れていたのもあってその眠りは深く、体格のいい社員がすぐ側をドタドタと歩いても全く起きる気配がない程だ
社員達が頑張って遅くまで働いてるのにいい気分で眠っているとはけしからんと思う人もいるだろうが
これから子タブンネたちを移動させる社員達にとっては非常に都合が良いのであった
「せっかくチビちゃんたちが塊になってくれてる事ざんし、
そのままケージに入れて運んであげるざんすよ」
子タブンネ達はグループの塊ごとに大きな檻のようなケージに起こさないようそっと入れられ
そのままイベントを行う催事場に移された
「ミミ… ミィ…」
「ささ、こっちですよ。部屋を移ったら寝ちゃっても大丈夫ですよ」
チビママンネは寝ぼけたまま女子社員に手を引かれ、
眠るベビたちはスチロール箱に数匹ずつ入れられて男性社員二人の手で催事場の準備室に移されて
そこで再びベビーサークルの中に
入れられる事となった
「ミルクとそれ用の保温器、用意しております
そしてベビーサークルの中に消臭効果のあるペットシートを敷き詰めておきまして
あとは定期的に様子を見て貰えるよう守衛さんにお願いしておきました」
「うむ、これでやっと今日はお仕舞いざんすね
みんなお疲れざんしたざんす〜」
「赤ちゃんたち大丈夫かな…」 気が効く社員が用意したミルクの保温器というのはお湯を一定の温度に保てるという四角い鍋の様な電気式の調理器具で
本来は熱燗を作る為の道具なのだが出力を下げると赤ちゃんのミルクでも大丈夫という訳だ
それを二台稼働させ、ミルク入りの哺乳瓶を24本を用意しておく
気が効く社員の備えにざんす男はこれで心配ないざんすと太鼓判を押したが
女子社員はそれでもまだベビンネたちが心配で帰る時になっても後ろ髪を引かれる思いだった
中でも一番気になったのが、あのママっ子の小さなベビンネであった
午前2時、守衛さんが言われた通りにチビママンネ達の様子を見に行こうとすると、
部屋に近づいた時点でベビンネのけたたましい泣き声が聞こえてきた
「ジビーッ!ジビーッ!ビャァァァア!!!」
「ミ〜 ミミミ〜ミミミミ〜 ミミミィ〜♪ ミィ…」
「ウビィィィィィィ!!ヴビィィィィィ!!」
「ありぇま〜、大変な事になっちょるだべさ」
19匹ものベビがいると、大体30分おきにそのうちの一匹が何らかの理由でママンネを起こしてくる
お腹が空いてるだのウンチでお尻が痒くなっただのが主な理由だが
何にせよチビママンネは眠ることも満足に出来ずお世話に追われる事となる
対応が遅れるとベビンネは泣き出してしまい
その泣き声が五月蝿くてまた別のベビが泣き出すという悪循環に陥ってしまうのだ
そしてたった今、その悪循環が始まってしまったというわけだ
「ビィィィィィィ!!!!ビィィィィィィ!!!」「ヂーーッ!!ンヂーーーッ!!」
「ミ〜ミィ〜ミッミミィ〜♪ ミヒ〜ン!」
「まぁ〜、タブのわらすにゃタブのおっかさんに任すのが一番だべし
餅は餅屋ってもんだべや」
結局守衛さんは何も助けてくれず、チビママンネは不眠不休でベビの世話に追われる事となった
ミルクを飲ませ、お尻を嘗めて綺麗にして、泣く子に子守唄を歌って眠るまであやす…
明け方になり、空が白くなっても準備室からベビたちの泣き声が止むことは無かった 午前6時、女子社員は本来の出勤時間より一時間も早くデパートへやって来た
そして制服に着替えもせず、真っ先に催事場の準備室へと向かっていく
ベビンネ達とチビママンネが心配でたまらず早く来てしまったのだ
準備室からは未だにベビンネの泣き声が聞こえていた
その声に女子社員も早足になり、飛び込むように準備室のドアを開けた
「えっ…? お母さんタブンネが…」
その目に飛び込んで来たのは、12匹の泣きじゃくるベビンネ達と5匹の表情が固まったまま呆然とする大きめのベビンネ
そして空になった哺乳瓶を片手に持ったまま仰向けに倒れているチビママンネ
そしてそんなチビママンネの胸にしがみつく様に抱きつき、
涙を流しながらプルプルと震えている小さなベビンネだった
死んでしまったのではないかと焦った女子社員だがチビママンネの口元に耳を近づけてみると
微かに「ヒューヒュー」という音が聞こえ吐息が耳に当たった
どうやらまだ生きているようで、女子社員はホッと胸を撫で下ろした
あまりの疲れと眠さにミルクをあげてる途中にぶっ倒れ、そのまま眠ってしまったのが事の真相である
胸で泣いてる小ベビンネは母親の限界を超えた疲労をその心音から感じ取り
チビママンネが死んでしまうと絶望しかけて泣いていたのだ
チビママンネ無しで自分は生きていけない。それほど愛し、そして依存しきっているのである
「うわぁ… 酷すぎます…」
チビママンネが気絶してから二時間弱ほどの間、なんの世話も為される事無く泣かせるまま放置されたベビンネたち
糞尿を垂れ流したまま動き回ってお互いを汚し合い、泣きすぎて飲んだミルクを吐き戻し
泣いてるベビも呆然としてるベビも、ついでにチビママンネも皆一様に汚物まみれの悲惨な状態で
床に敷かれた白かった筈のペットシートも糞尿と吐き出されたミルクで世にもおぞましい斑模様に染まり切っていた 納品物みたいなきっちりしたイラストじゃなく
skebで手軽に頼めるようなラフっぽいイラストもほしいんだけど権利的に難しいのかね 厳密にアウトかどうか判断できるのは裁判所だけだからな 「とりあえず赤ちゃんたちを綺麗にしてあげないと…」
この惨状を片付けるべく女子社員はまずゴム手袋を着けてシートを取り替え、
次にミルクの保温器を応用してお湯を作ってタライに張り、ポケモン用シャンプーでベビンネ達を洗おうとしたが
それが一筋縄ではいかなかった
ベビンネは体にシャンプーを塗られると捕まった直後に無理矢理洗われた苦痛を思い出し、タライの中でじたばたと暴れだしたからである
「ンヂーッ!ンヂーッ!ビビーッ!」
「うわっととと、暴れないでください」
ベビンネが暴れるたびに汚れとシャンプーが溶けたお湯が跳ね、女子社員に容赦無く掛かっていく
一匹目を洗い終わる前に既に私服はビショビショだが、それでも女子社員はめげること無く懸命にベビンネを洗い続ける
その洗いかたは男二人のそれよりはかなり優しく丁寧だったが
それでもシャンプーはベビンネにとって恐ろしい拷問でしかなかった
「ヂィーッ!ヂィーッ!ンビビーッ!!ビーッ!」
「ごめんね… ごめんね… すぐ終わるから我慢しててくださいです」
ベビンネが泣き叫ぶ度にチビママンネの耳がピクピクと反応した
死んだように眠っているがベビの救いを求める声には本能で反応してしまうのだ
しかしいくら泣き叫ぼうともチビママンネが起き上がる事は無く、
ベビンネはすっかり綺麗にされてしまったのだった
シャンプーと悲鳴に怯え順番を待つベビンネ達はチビママンネの陰に隠れようとしたり、
ベビーサークルの格子の隙間に体を突っ込んで逃げようとしたりと
何とか逃れようとしているが
所詮ベビごときが何をやろうと無駄であり、次々と女子社員に捕まりぶくぶくと泡まみれにされて泣き叫ぶのであった
チビママンネのベビは死ぬほど嫌がるが、大きめのベビンネ達は少し怯えた声を出す位で洗われる時も大人しくしていた
捕まったときに経験した粉石鹸に高水圧洗浄器よりはマシというわけだ
洗った後は数匹纏めてドライヤーで乾かし、ベビンネ達は綺麗な毛皮を取り戻していった
それと対照的に女子社員の服はベビたちが暴れてはね飛ばした水でグショグショになり見るも無惨な姿になっている
それでも洗浄は何とか順調に進み、最後はあの小ベビンネを残すのみとなった 「さて、後はおちびちゃんで終わりです」
「チィィ… 」
チビママンネは未だにチビママンネの胸の上に陣取っていたが
女子社員が怖がらせないように抱き上げようとそっと手を触れるとガクガクと激しく震えだした
結構強い振動だったので驚いて一度は手を離してしまったが
改めて抱き上げようとするとチビママンネの毛を掴んで持ち上げられまいと抵抗するのであった
「そんなに引っ張ると、お母さんが痛がりますよ…」
「チィッ!チィッ!チィ!チ!チ!チ!チ!!ビァァァァ!!!」
小ベビンネの手をそっと包むように掴み、揉むように毛を掴む指を一本ずつ解きほぐしていく女子社員
チビママンネの毛ごと力ずくで無理矢理引き剥がしても良さそうなものだが、女子社員にはそれが出来なかった
しかしそれでも小ベビンネにとっては自分が強制的に母親から引き剥がされるという事態は十分に絶望的で
チビママンネから指を一本ずつ引き剥がされる度に焦燥した声で喚き散らしている
「グエオッ!ビィッ!!ウヂャァァァァァァアアアアアアアアアアア!!!!」
そして完全に手が離れてチビママンネから引き剥がされると、小さなベビから出たとは思えないような凄まじい絶望の慟哭を上げた
あまりの大声に女子社員は一瞬怯んだが、小ベビンネから手を離すことは無かった
「うう… お風呂が終わったらお母さんの所へ返してあげるから、少しだけ我慢してください」
チビママンネから離された絶望とシャンプーへの恐怖で、小ベビンネは手の中でさらに激しく震えた
余りの怯えぶりに不憫に思った女子社員が頭や背中を撫でて慰めようとするが、
今の小ベビンネにとっては逆に恐怖を煽る効果しか無かった
「フィッ… フィィッ… ヒィッ…!」
だが、小ベビンネが洗面器のお湯に浸けられようとしたその時
深い眠りに落ちていた筈のチビママンネがむくりと起き上がってきた 「ミィミィ… ミィ?」
「キチィーー!!キチィーー!!チィッ!チィッ!」
小ベビの慟哭で本能的に危機を感じて目覚めたのだが相当無理して起きたらしく
足元はふらついていて目もまともに開けられない有り様だ
しかしそれでも小ベビンネの自分を呼ぶ悲痛な泣き声を聞いているうちに少しずつ目が覚めていき
ベビを取り返すべくよろよろと女子社員に歩み寄っていった
しかし、取り返すまでもなく女子社員は小ベビンネをチビママンネに渡したのであった
「ベビちゃんをお風呂を怖がっちゃって困ってるのです。入れるのを手伝ってください」
「ミィ〜…?」
女子社員から小ベビンネを返されるのは昨夜に引き続き二回目である
意図を計りかねたチビママンネは女子社員の胸に触覚を当て心を読んだ
そこからは色々な事情が伝わってきたが、とりあえず今はタライのお湯で小ベビンネを綺麗にしてあげたいと思っているという事は理解できた
「チィッ♪ チィッ♪ チィィ〜♪」「ミィ〜ミィ」
「ほらほら、そこにもウンチがついちゃってますよ」
あんなにシャンプーを怖がっていた小ベビンネも、
チビママンネの手で洗われれば怖がる事無く遊んで貰っているかのように喜んで受け入れている
洗いかたは女子社員より下手だったが、チビママンネへの愛と信頼はそれを補って余りあるものだった
女子社員はそれに感心しつつ、チビママンネの体を濡れタオルで拭いて綺麗にしてあげている
「チィィ…?」
小ベビンネは嬉しそうだが、それを見ていて面白くないのが他のベビンネ達だ
「どうしてあのぶくぶくが平気なの?」
「あいつだけママにかまってもらってずるい」
「チィが泣いてもママは助けててくれなかった… ママはチィがきらいなの?」
「なんでチィたちを苛めた悪いやつとママは仲良くするの? ママも悪いやつの味方なの?」
色々と複雑な感情を心に浮かべながら、ベビンネたちは二匹と一人をじっと見ていた そうして綺麗になったベビ達全員に女子社員とチビママンネが協力してミルクを与え終わったその後
色々あった後でみんな疲れていたのだろう
ベビンネ達もチビママンネも、女子社員までもがその場で横になって眠ってしまっていた
「チカちゃん、仕事熱心なのは結構ざんすが、タイムカードくらい押さなきゃダメざんすよ」
「ふゃ… チーフ…?」
それから30分後、女子社員はざんす男の声でハッと目覚めた
寝起きでぼやけた視界に見えたのは、自分を見下ろす三人の男性社員たち
そして頭の下にあるのはチビママンネのお腹で、周りには眠っている沢山のベビンネたち
意識がはっきりしていくうちに自分が何をしていたのかを思い出し、ババッと焦りながら飛び起きた
「す、すいません、今すぐ着替えてきます!!」
顔を赤くして部屋を飛び出していく女子社員
その歩いた後にはポタポタと水滴が落ちていた
その様子に可愛いなだのそそっかしいなだの色々と思った男性社員たちだったが
気を取り直して顔を見合わせながら現場検証を始めた
ゴミ袋に満載された汚れたペットシートと空になったポケモンシャンプー
そして洗われぬまま放置された大量の哺乳瓶が女子社員とチビママンネの苦闘を物語っていた
「世話が追い付かなくて母タブンネが力尽き、
赤ちゃんタブンネ達は放っとかれるうちに自分達のうんちおしっこで汚れてしまい
そこにチカさんがやって来てベビ達を洗ってミルクをあげた
…という所ですかね
1匹で19匹の赤ん坊の世話は流石に無理がありました。完全に俺の準備不足です」
「でもまあー、準備っていったってなぁ…
守衛さんに手伝って貰うわけにはいかんし人手不足はどうしようもないよ」
「ふむ、チカちゃんが来てくれて無かったら大変なことになってたざんすよ」 男性社員たちはベビ達の世話で散らかった部屋を片付けると、会場の設営をするべく催事場へと向かった
催事場は一階の中心部分にある30m四方ほどの広いスペースで普段は季節モノや特売品を置いたり地方の物産展を開いたりして使っている場所だ
簡素なステージを設置してヒーローショーやちょっとした歌手のライブを開催したりする事もある
そこが今は柔らかい人工芝が敷き詰められ、その周りを木の柵で囲われているという
デパートの中に突然牧場が現れたかのような異様な光景と化している
柵内への入口は外柵と同じ様なデザインの木の柵に蝶番とバネを着けた簡素な扉があり
そこは子タブンネが簡単に脱走できないように二重扉になっていて
扉と扉の間には糞尿を踏んでしまった時に拭くためのマットが敷かれている
入口の横には入場受付をする為の長机が設置されており
餌や子タブンネを購入する為のレジもそこに置かれている
そして通路を挟んで向こう側にはタブンネのぬいぐるみやグッズを売る祭りの屋台風の売り場が準備を終えていた
前日の作業が予定より早く進んでいたのもあって会場設営は最終点検くらいですぐに終わり
いつでも柵内に子タブンネたちを放牧できる状態となった
「そろそろ子タブンネを放しても良いですかね?」
「そうざんすね、まず今日の分
チビちゃん達にも汚れている子がいるかもしれないざんすから一匹ずつ点検してから出してあげるざんすよ」
子タブンネ達が入っているケージは柵の中に積まれており、その中からは「ミィ、ミィ?」と戸惑った声がちらほらと聞こえてくる
目が覚めたらいきなり檻の中という状況をまだ理解できていないのだ
その声も子タブンネの総数を考えるとかなり少ない。大多数の子タブンネはまだ眠ったままなのだ
男性社員達はケージの出入口の前にペットシートを起き、
傍らに消毒用のアルコールが含まれた濡れティッシュの箱を大量に用意してから点検に取りかかった
「前、汚れ、無し!背中、汚れ、無し!手、汚れ、無し!足、汚れ、無し!尻、汚れ、無し!」
「ミッミ、ミィィ?!ピィ!」 社員たちは眠っている子タブンネをケージから引っ張り出してシートの上に仰向けに寝かせ
素早くくるくるとひっくり返しながら体に目立つ汚れが無いかチェックして見つけたら濡れティッシュで拭き取り
仕上げにに尻尾を引っ張り上げてお尻の穴も同じようにチェックして終わりである
その作業はスピード重視の手荒な物で子タブンネ達はひっくり返される度にビタンビタンとシートの上に叩きつけられ
間髪入れずに敏感な箇所である尻尾を無配慮に引っ張られて「ミギッ!」と悲鳴を上げた
そしてチェックが済んだらマットの上から半ば突き飛ばすように人工芝の上に転がされて終わりである
その作業時間は1匹あたり30秒前後。なかなかのスピードだ
「肛門、汚い!」
「ミッヒ… ヒギィ!!!ピィィ!!」
汚れは濡れティッシュで拭かれるのであるが、股間を汚していた子タブンネは悲惨である
拭いた跡がスースーするアルコール入りの濡れティッシュで
肛門と性器という敏感な部分を容赦無くゴシゴシと拭かれてしまうのだから
当然そんなことをされた子タブンネが平気な筈はなく
チェックが終わった後で泣きながら両手で股間を押さえ人工芝の上でのたうち回って激しく悶絶した
その様子にケージの中で順番を待つ子タブンネ達は震え上がり、自分の順番が来るかと恐怖した
「ミッミィィーー!!ミヂーーーー!!!」
「前、汚れ、無し!背中、汚れ、無し!手、汚れ、無し!足、汚れ、無し!尻、汚れ、無し! 」
しかし社員たちには泣いてる子タブンネも寝てる子タブンネも関係ない
ケージの中から手当たり次第に引っ張り出して次々とチェックを進めていく
子タブンネの中には全く汚れてなかったにも関わらずシートの上で仰向けにされたとたん恐怖で小便を漏らしてしまい、
股間を容赦無く濡れティッシュで拭かれて泣き叫んだというおバカな子もいた
途中で女子社員も加わり、ものの30分で子タブンネをケージから出す作業は完了したのであった
「ミィ? 」「ミィィ!!」「ミッミ、ミッミ…」 広い人工芝の上へと解放された子タブンネ達
最初はだだうろうろと右往左往するばかりであったが、
次第に四つん這いになって人工芝を穴を掘るかのように引っ掻くという行動をする子タブンネが増えてきた
お腹が空いて草の根っこを掘り起こしてを食べようとしているのだ
だが人工芝には根はないしどうやっても食べられはしない
アローラのベトベトンなら食べるかも知れないが、生憎子タブンネの胃袋はそこまで強くはないのである
ケージを畳んで片づけている最中、女子社員は子タブンネ達の空腹をいち早く察した
「タブンネさん達お腹がすいてるみたいです、朝ご飯をあげないと」
「いや、ちょっと可哀想ざんすけど朝ごはんは抜きざんす
お客さまがおチビちゃんにエサをあげるのがこのイベントのキモざんすからね
イベントが始まった時にお腹一杯で食べないなんて事はあってはならないざんす」
「でもさ、昨日の会議室みたいにお客様に一斉に群がられたら大変だよ
少しは何か腹に入れさせといた方がいいんじゃないですかな」
「ふーむ、それも一理あるざんすねぇ…」
体格のいい社員の提案にざんす男は少し考えた後、朝飯をどうするかを決めた
「嗜好性の低い餌を少しだけ与えるざんす
これならおチビちゃん達も食べすぎることは無いざんすよ」
「嗜好性の低い餌 …ですか? 何が良いのでしょう?」
「自分が食品の部門を回って集めてきます」
「じゃあ餌の方はミナツ君(気が利く社員)に任せてその間に片付けを済ませちゃうざんす」
気が利く社員は会場から出て行き、残った三人はケージを畳んで台車に載せる作業を続けていく
エサをねだって来る子タブンネ達の邪魔は入ったが作業は終わり
程無くして気が利く社員も緑色の中身が詰まったゴミ袋を両手にぶら下げて帰ってきた
「お、来たざんすね、
さーて今日のチビちゃん達のブレックファーストは何ざんすかね〜」
「青果からの大根とカブの葉っぱとキャベツの外側の葉、それと惣菜からの人参と大根のヘタと皮、おまけに三つ葉の根っこですね」 そう言いながら気が利く社員はゴミ袋を床に置き、1つずつ引き裂いて敷物のように広げた
会場の中心2つのクズ野菜の山ができ、その周りに青臭い匂いがむわっと漂う
人間には軽い悪臭としか思えない臭いであるが、数匹の子タブがその匂いに引き付けられて集まってきた
「ミィ…?」「ミミィ…?」「ミッミッ…」「ミミィ!」
餌だという事は分かったらしいがその反応は芳しくない。大根の茎を一かじりしただけでポイッと捨ててしまったり、
嫌そうな顔をしながらキャベツの芯の部分だけをもそもそと齧っている
タブンネは植物系の物なら毒がない限りほぼ何でも食べるが、好物は甘みのある果実の類であり青臭い葉はあまり好まない
それが味覚の敏感な子供ならなおさらだ
「ミフーッ!ミフーッ!」「ミィミィ!ミィィーッ!」
「あっ、喧嘩しちゃダメです!」
「まったく、ゴミ食うタブも好きずきってとこか?」
二匹の子タブンネたちが人参のヘタを取りあって喧嘩を始めた
辛い大根とカブ、臭いキャベツが大多数を占めるの朝食の中、青臭さも辛味もなくわずかに甘みのある人参だけが唯一の希望なのだ
喧嘩をしている子タブンネ達は女子社員によって引き離され、
体格がいい社員が人参のヘタを二つに割って両者に分配し喧嘩は止まった
やがて全ての子タブンネがクズ野菜の山に集まってきて野菜を食べ始めたが
ほぼ全員が嫌々食べていて嬉しそうな顔の子タブは一匹もいなかった
そして袋を開けてから三十分もしないうちに一匹、また一匹と野菜山から離れて行き
結局、気が利く社員が用意した餌はほぼ半分が食べ残されてしまった
「人参と三つ葉だけ無くなってるな、キャベツも見事に芯だけ食ってやがる」
「大根のアタマは一かじりしただけで止めちゃったみたいざんすね」
「昨日のカットキャベツは食べてくれたんだけど、外葉は苦くて食べられなかったみたいですね
そもそも昨日ほどお腹が空いてはいなかったのかも」
「これからお客様たちがおいしいご飯をたくさん持ってきてくれますから、楽しみに待っててください」
デパートの開店時間、すなわち「タブンネとあそぼう!Mi Mi パラダイス」の開催時間はすぐそこに迫っていた それから最終確認も終わりいつでもお客を受け入れられる体制となった
現在午後9時45分、開店時間まであと15分
女子社員と気が利く社員は柵の中で子タブンネの管理とお客様への対応
ざんす男と体格がいい社員は裏方で物品の搬入とクレーム対応役割が分かれた
入場受付とレジ係は専門の店員が他の部門から特別に呼ばれて担当している
「テイツ君、ちょっといいかな」
「ん?何かあったざんすか店長」
「もう既にイベントが目当てのお客様が50人ほど入口に集まっているんだよ
ドドッと入ってくるだろうから、受付が一人じゃあとても間に合わないよ」
「フェ?了解ざんす、それじゃヤマジ君、私たちも受付に入るざんす」
ざんす男と体格のいい社員は整理もそこそこに準備室を出て
レジ係に事情を話しその横に入った
二人が受付の段取りを確認してるうちに開店時間の10時になり
開店を告げる放送とともに客たちがドッと押し寄せた
「えーと、あそこだ!」「うわー!すごいいっぱい!」「ね、ね、早く入ろ!」
男の声女の声、子供の声大人の声
さまざまな声がガヤガヤと混じり合い、多くの足音と共に会場へ近づいてくる
今までに見たことも聞いたこともないほどの大勢の人の群れに、
柵の中の子タブンネたちはブルルと身震いした
「ヤマジ君!お客さんを二列に並ばせるざんす!」
「はい!」
体格がいい社員は机の裏から抜け出し、メガホンを片手にお客さんを待ち構える
ちなみにメガホンは気が利く社員が使いそうだな用意していたものである 「・・・なんかみんな怖がってないか?」
「うん、でもとりあえず餌をあげてみよーよ」
物は試しと彼女は餌の端をサクッと折り、
近くでこっちを見ていた子タブンネの足もとに投げて落した
「ミッ!?」
何か得体の知れないものが突然自分に向って飛んできたものだから
子タブンネは驚いてぴょんと小さく飛び上がり
そのま落ちた餌に背を向けてとてとてと逃げ出してしまった
「プッwクw」「あーw逃げちった」
餌を食べなくて残念という気持ちはあったが
子タブンネが逃げる時の滑稽な姿にカップルは思わず笑みが零れた
白い尻尾をフリフリと揺らしながら
短い脚をチョコチョコ動かして必死に走る姿はまるでオモチャのようだ
走っているはずなのに人間が歩くより明らかに遅いのも微笑ましい
「ミィー?」
さっきの子タブが逃げてから間もなく、他の子タブンネが餌に興味を持って近づいてきた
怪訝な顔をしながら両手で餌のかけらを拾い上げ
鼻に近付けて匂いを嗅いでからすぐにサクサクと齧り始めた
この煎餅型の餌のかけらは子タブンネにとっては見たこともない物体で
会社の安フーズとも野生下での食物とも似ても似つかぬ外見だったが、
香料のお陰で匂いを嗅いでから餌だと判断するのに時間は要さなかった
チャプチャプと舌を鳴らしながら美味しそうに咀嚼する音は周りの子タブンネの視線を集めた 「ミィ!ミィィィィィィ!!」「ミッミ!」
カップルが「あっ、食べてる」と喜ぶ間もなく、先ほど逃げて行った子タブンネがあの走り方で走って戻ってきた
さっき飛んできたのが食べ物だと気づいて急いで戻ってきたのだ
そして「それは僕のだぞ、返して!」と言わんばかりに、手の中の食べかけの欠片を引っ張って奪い取ろうとしている
もちろん食事中の子タブンネも抵抗し、キーキーと奇声を上げての喧嘩に発展してしまった
「ミキーッ!!ミキーッ!!ビーッ」「ミッミギミィ!キピーッ!!」
「おー、チビなのにけっこう激しくバトるね」
喧嘩の最中に餌は砕けて散り散りになってしまい、目的を見失って際限なくエスカレートしていくかに思えた
「喧嘩はダ〜メっ!ほらほら、ごはんはこーこ」
「ミ!」「ミッ!」
しかし、見かねた彼女が餌を差し出すと子タブンネたちはぴたりと喧嘩を止め、喧嘩相手から手の上の餌へと視線を移す
拾い食いンネは見知らぬ人間を恐れて受け取るのを躊躇ってしまったが逃げンネは差し出されたそれに迷わず食いついた
「ミフーッ!フーッ!フーッ!」
「おっ、食いつきいいねぇ」
逃げンネは自分の手で受け取ることも忘れて、彼女の手から餌をムシャムシャと食べた
食べる事に集中しすぎてて頭を撫でられても全く気にしないほどだ
実は逃げンネは甘えっ子で好き嫌いが激しい個体であり、先ほど出されたクズ野菜を一かじり程しか食べてなかったのだ
その為今朝からずっと空腹で、これほど食べるのに必死なのである
だが彼女はそんな事露知らず、頭を撫でても平気なのを見てある事を思いついた
「はーい、こっちだよ〜」
「ミィミィ、ミーイ!ミ゙ー!!」
食べてる最中の餌を口から離して逃げンネが届かない所に高く上げる彼女
逃げンネはジージーと抗議しながら、取り上げられた餌に手を伸ばしながらぴょんぴょん跳ねて必死に取ろうとしている
餌に注意が集中した隙に、彼女はさっとお尻に手を回して片手で逃げンネを抱き上げてしまった ロスアカやリバージョンのライター陣お歴々よりも、タブ虐職人の方が文章うまいし読ませるもの作るよねw
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