【2月18日 AFP】世界保健機関(WHO)は17日、新型コロナウイルス「COVID-19」の流行をめぐる「一律的な措置」に反対する立場を表明し、中国国外での人口に対する感染者の割合は「わずか」だと指摘した。
WHOはまた、COVID-19感染者の死亡率は2%前後であり、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)などのコロナウイルスと比べ「致死率は低い」とした。
WHOは、横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス(Diamond Princess)」で起きたような集団感染を防ぐために全クルーズ船の運航を中止すべきだとの案を拒絶。
WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長はジュネーブで記者団に対し、「状況と釣り合った措置が講じられるべきだ。一律的な措置は助けにはならないかもしれない」と語った。
WHO健康危機管理プログラム(Health Emergencies Programme)のマイケル・ライアン(Michael Ryan)氏は「潜在的な病原体と接触があったわずかな可能性のために世界の全クルーズ船の運航を中断するというのなら、どこまでやれば終わりになるのか」と疑問を呈した。
ライアン氏は、流行の中心地である中国・湖北(Hubei)省武漢(Wuhan)でさえ、ウイルスの拡大速度を示す発病率は10万人に4人だと指摘。
「これは非常に深刻な流行であり、拡大する可能性があるが、感染者数という観点では釣り合いを取る必要がある。湖北省以外での流行は非常にわずかな割合の人々の間のみで起きている」と言明した。(c)AFP

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