>>768
「みんな大丈夫!?」土を払いながら少年が話しかけると、それぞれ返事をした。
「大丈ばないヨー…」
「ご主人見ました!あのつるのムチ!」

「ふたりとも大丈夫そうだね、とりあえず一度街へ戻ろうか!」
肉体や判断力や的確な指示もさることながら、
精神的にタフになった少年は、すぐに気持ちを切り替えて帰路を目指すことにした。かつてカイロスを失って涙していた少年の面影はすっかりと、なりをひそめていた。

あれから少年は嬉しくても、悔しくても、涙を流したことはない。

森を歩きながら「しかし突然の縄張り争いだったっスね~、何を考えているのか分からないひこうタイプはホント苦手っスよ~」
パラセクトはやれやれといった表情だった。