>>769
「!」
「!」
「ァ…ァ…!」

森の中腹、開けたところに近づいた瞬間!
一人と二匹は異様な気配に息を呑む!
記憶にあるもの、ないもの。


「なにヨーこのかんかく…  !!?」


ないものであるコクーンが目にしたものは、震えながらも目に力の宿るトレーナーと、
普段はふざけてばかりいるパラセクトの初めて見る、怒りに満ちた表情だった。

「いける?」
「いけるッスよご主人、コクーン、おまえは出てきたらダメッス」

当意即妙、であった。

コクーンがあっけに取られていると、
二人はすぐに開けた場所へと走っていった。

「出てこいッス!お前の気配は分かっているッス!!」
パラセクトが叫ぶと森の奥からゆっくりとそれは現れた。
神々しくも 禍々しくもあるそれは
いかにもつまらなそうに二人を一瞥し

…ヴーン…

有無も言わせず光球を投げ飛ばしてきた!

「きあいだまだ!!パラセクト!よけろ!!」

ズズン……