そのワールドはインすると鳥居が立ち並ぶ暗い道の中にspawnした
その道を真っ直ぐに行くと、ぽつんと奇妙な地蔵が佇んでいる
右目をくり抜くようにぽっかりと穴が空いており、そこから錆び色の水跡が一筋垂れている
これはまた血のようにも見えた
誰もjoinしていないはずなのに、誰かの気配を感じる
恐怖を感じ、ログアウトする為メニューを開こうとして気がついた
両手に持っていたはずのコントローラーが無い
HMDを脱ぎ捨てようとして顔に手を触れると、肌の感触
なぜ―― と声を出すと女の声が聞こえた
それは自分の好きなアニメキャラクターで、また、自分はそれをアバターとして使っていた
何が起こったのか……嫌でも分かってしまった
自分はアバターそのものになり、VRChatの世界に閉じ込められてしまったのだ
やったーと思ってめっちゃいやらしい事した
めでたしめでたし