船に複数の人間が乗っていました。
若者、中年、老人、基礎疾患を有する人間も乗っていました。
人々は最初、老人や基礎疾患を有する人間をかばっていましたが、
彼らをかばっていては、自分たちが食べていけなくなることを知りました。
食べていけなければ犠牲者が出ます。
そこで人々は、船から老人と基礎疾患を有する人間を突き落とすことにしました。
ただ突き落としたのでは自分がひどく醜悪で残酷な人間に思えてきて
そういった人間同士で顔を突き合わせて、今後、ずっと生きていく自信も持てません。
そこで、風で彼らが船から落ちる可能性も高いから問題がないと
自身に言い聞かせることにしました。
めでたし、めでたし。