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2017/06/09(金) 09:48:17.62ID:wmlqpUKeM、ソニーと日本無線、NTT、東芝と協力し、10Gビット/秒を超える近接無線規格「IEEE802.15.3e」の規格化を完了させた(発表資料)。
60GHz帯のミリ波帯を利用する。例えば、4K映像やVR(バーチャルリアリティー)コンテンツといった大容量データの高速転送を
想定する。通信を始めるまでの接続時間は2ms以下と短い。これにより、改札ゲートを通過しながらコンテンツを配信する用途を狙う。
TransferJetはもともと、ソニーが開発した無線技術で2008年1月の「2008 International CES」で一般に初公開された。その後、
大手電機メーカーやデジタルカメラメーカー、プリンターメーカーなどと、TransferJetコンソーシアムを立ち上げた。ソニーは
TransferJet対応の通信ICを製品化。同ICを搭載したメモリースティックやパソコンなども発売した。ところが、デジタルカメラ
メーカーやプリンターメーカーが選んだ無線通信手段は、TransferJetではなく無線LANだった。無線LAN通信機能を搭載した
SDメモリーカードやデジタルカメラ、プリンターの製品が普及し始めたころから、TransferJet関連のソニーの活動は徐々に
縮小していく。入れ替わるようにして、TransferJetの普及促進に急速に力を入れ始めたのが東芝だったが、それでも
状況は好転しなかった。
そのような状況がしばらく続き、時間が経過していく。それとともに、TransferJetを後押しする陣営の顔ぶれも変わった。
中でも強い関心を寄せたのがNTTである。同社のコンソーシアム参加は、2014年10月の「CEATEC JAPAN 2014」で
明らかになった。このころから、TransferJetの次世代仕様の策定へと舵を切る。
現行のTransferJetは、物理層での最大データ伝送速度は560Mビット/秒で,実効的なスループットでも最大375M
ビット/秒。中心周波数は4.48GHz帯だった。これに対して次世代仕様では60GHz帯のミリ波を利用し、さらに高速化。
IEEE802.15.3eの仕様では、変調方式256QAMによって最大転送速度13.1Gビット/秒に達する。
今回の規格化されたIEEE802.15.3eを基に、TransferJetコンソーシアムでは「TransferJet X」として次世代仕様の
策定を進める。TransferJet X対応のSoCの開発にも着手。ソニーセミコンダクタソリューションズと日本無線が組合
員の高速近接無線技術研究組合で取り組んでいるという。
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/060807895/?n_cid=nbptec_tecrs