>>88
青沼 ええ、少しプレイしただけのお客さんは
十分に楽しんでくださったようなんですけど、
キューブの操作に慣れているコアなファンとか、
宮本さんにこっそり耳打ちするような人たちからは(笑)
けっこうネガティブな意見が出たみたいで。

宮本 ちょっと脅しも含めて
「めちゃめちゃ評判悪いよ」って言ったんです(笑)。

岩田 (苦笑)

青沼 発売前にそういうきっかけをもらうこと自体は
むしろ歓迎なんですけどね、
個人的にいちばんこたえたのは、
「『マリオギャラクシー』はすごく快適だった」
って言われたことだったんですよ(笑)。

一同 (笑)

青沼 いや、だって、そりゃ、
『マリオ』は最初からWiiで作ってるもん、
なんていう言いわけもぼくの中にはあったんですが、
「お客さんにとってはそんなこと関係ないな」と思って、
とにかくこれはなんとかしなきゃいけないと。
だから、Wii版の操作については、
E3のあとのほうがたいへんでしたね。

青沼 たとえば、E3で多く聞かれた意見として、
「リモコンを剣のように振って操作したい」
というのがありました。で、もちろん
「リモコンを振ると、リンクが剣を振る」
というのはとっくに試していたことだったんですね。
ところが、最初にそれを試したときは、
「ずっとやっていると疲れてしまう」
という印象だったので仕様から外してたんです。
とくに、最初に試したときは、
縦に振ったり、横に振ったりという、
けっこう細かい操作に対応していたので、
それが遊び手にとって制約になってしまって、
続けていると「しんどいよね」という感じだったんです。

岩田 ところが、E3でお客さんは、
「リモコンを剣のように振りたい」と言う。
これは、難しい問題ですね。