2018.06.15 FRI 21:00
「E3」では発表が抑え気味だった任天堂、その抜け目ない戦略
https://wired.jp/2018/06/15/e3-2018-nintendo-direct/

世界的なゲームの祭典である「E3」に合わせて開かれた任天堂のカンファレンスは、いくつか大発表があったものの、全体として抑え気味だった。
しかし、その内容から浮き彫りになったのは、「Nintendo Switch」が成功した理由と、完全には手の内を明かさない任天堂の抜け目なさだ。

任天堂による「E3 2018」のカンファレンスで、いちばんのニュースは何だろう? 

「フォートナイト バトルロイヤル」のNintendo Switch版が出た。そうそう、「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」もかなり大ニュースである。

抜け目ない戦略だ。世界で最も人気のゲームを自社プラットフォームにのせ、すぐにプレイできるようにする。
「フォートナイト」のSwitch版なんて、言うまでもないが大ニュースだ。しかし、これは任天堂がこれまで定期的に使ってきた手でもある。ただし、ほとんどは自社のタイトルでだ。

(略)

ここ数年、E3では抑え気味の任天堂

それ以外では、任天堂は話題に乏しい印象を受けた。

「ファイアーエムブレム 風花雪月」は異様に美しいが、19年にリリースされること以外は特にこれといった発表はなかった。
また、任天堂のE3カンファレンスは、どこか激しく慌ただしいメカゲーム「DAEMON X MACHINA」の紹介で始まった。
19年に発表される本作は、メカ同士が潰し合うゲームだ。たくさんのメカたちが、だ。

「ドラゴンボール ファイターズ」(2018年中)、「Minecraft」(6月21日)、「マリオテニス エース」(6月22日)、「Wolfenstein II: The New Colossus」(7月26日)、「進め! キノピオ隊長」(7月13日)、
「ロックマン11 運命の歯車!!」(10月4日)「ポケットモンスター Let’s GO!」(11月16日)など、Switch向けタイトルのスケジュールはギュウギュウ詰めだ。

そして任天堂が、このステージで19年に向けた戦略の手の内をすべて明かすと考えるのは愚かだろう。
マイクロソフトやソニーはE3で大々的な発表をしているが、任天堂はここ数年多くのタイトルをE3で発表せずにとっておいている。

任天堂のE3からもっと多くを期待していた人(「メトロイドプライム4」の新情報など)は、もう数カ月は待つ必要がある。Switchの勢いを維持したい任天堂は、きっと今後もサプライズを用意しているだろう。