「まだ、あのゲームをやってる人っているの?」──筆者が最近、ポケモンGOの記事を書くと必ず返ってくるのがそんなリアクションだ。しかし、その答えはもちろんイエスだ。

実際のところ今年に入りポケモンGOでは新たなイベントが世界各地で開催され、新しい機能や新しいモンスターも追加され、再ブームとも呼べる状況が到来している。
そんな中、モバイルアプリのマーケティング企業「Sensor Tower」が、登場から2周年を迎えたポケモンGOが生み出した売上の推定値を公開した。

Sensor TowerによるとポケモンGOは2016年7月6日からこれまでに、18億ドル(約2000億円)の売上を生み出したという。
2年間でほぼ20億ドルに達する売上というのは、極めて稀な数字といえる。

ちなみに、CNNの報道によるとこれまで世界の興行収入が20億ドルを超えた映画は、
「タイタニック」(1997年)、「アバター」(2009年)、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(2015年)、さらに「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(2018年)の4本のみとされている。

ポケモンGOの2年間の売上を国別に見てみるとトップが米国で約6億ドル、2位が日本で5億ドル。なんとこの2カ国で11億ドルを稼ぎ出していた。
さらに、3位がドイツで9600万ドル、4位が英国で7700万ドル、5位が台湾で4800万ドルだった。

また、プラットフォーム別ではグーグルのアンドロイドの売上が58%を占め、アップルのアップストア経由が42%だった。
さらに、ポケモンGOは今もなお1日あたり200万ドルを売り上げているという。

ポケモンGOは従来のモバイルゲームとは違い、課金要素がかなり少ないことから考えてもこれは驚くべき数字だ。
最近になって開催されたイベントが、レイドパスやおこう、ルアーモジュールなどの売上を伸ばしたことも考えられるが、このゲームは基本的には課金せずにずっと楽しめるものだ。
だからこそ、ここまでの売上を生み出せたことは驚愕すべきことだ。
さらに、Sensor Towerの推定では、ポケモンGOの月間アクティブユーザーは現在もなお1億4000万人に達しているという。

また、今年はさらに世界各地で「コミュニティ・デイ」や「ポケモンGOフェス」などのイベントの開催も予定されており、
第4世代のポケモンの実装や、新たなPvPシステム、レベルキャップの40以上への増加も計画中と伝えられている。

さらに秋にはスイッチ版の「ポケットモンスター Lets Go! ピカチュウ」と「ポケットモンスター Lets Go! イーブイ」の発売も予定されるなかで、ポケモンGOへの関心はさらに高まっていくとも考えられる。

ナイアンティックは現在、ワーナー・ブラザーズと共同で「ハリー・ポッター」のARゲームを開発中とも伝えられるが、
ポケモンGOがこれまで達成した偉業はほとんど奇跡に近いものと呼べるだろう。
登場から2年を迎えたポケモンGOは、今後も根強い支持を集め続け、来年の今頃にはまた新たな記録を達成しているはすだ。

https://forbesjapan.com/articles/detail/22004