――ところで、この原稿で言う「ソーシャルゲーム」は、「100円で買えるかもしれないと錯覚させて、大人でも子どもでも関係なく、最終的に10万円払わせる」ようなゲーム(ガチャシステム採用ゲーム)も指しています。
岩田さんは決算説明会などでも、このようなことはしないと再三発言している事は承知であえて伺いますが、やりたいと思ったことは本当に一度もないのでしょうか?


まったくないです。そういうビジネスは絶対に長続きしないと信じています。私はこのゲームビジネスをできなくなったら、他のことでお金を儲ければいいやとは思っていませんから。

私は、1980年、テレビゲームの文化が生まれたばかりの頃から、たまたまこの仕事をさせてもらっています。それからずっと幸いなことに、
いち開発者から経営者へと立場が変わっても、たくさんの人が喜んでくれるのを実感してきました。
これからも、この価値を世界中の人たちに理解してもらおうとし続けるならば、短期の利益のために「これって長続きしないよね」ということをしてはダメだ、
というのが自分の中に強くあるので、したいと思ったことはありません。

昔楽しんだゲームの最新作を、親になっても安心して
子どもに与えてもらえる、そんなビジネスがしたい
――岩田 聡・任天堂社長インタビュー
http://diamond.jp/articles/-/31082?page=6