【ソウル=山田健一】韓国サムスン電子は5日、2018年7〜9月期の連結営業利益が前年同期比20%増の17兆5千億ウォン(約1兆7500億円)だったと発表した。
主力の半導体が依然として好調で、2四半期ぶりに過去最高を更新した。同社の主力で、サーバーなどのデータを一時的に保存するDRAMの好況が続いた。

売上高は5%増の65兆ウォンだった。同日発表した数字は速報値で、10月下旬に7〜9月期の純利益や事業部門別収益と合わせて確報値を公表する。

韓国の証券アナリストの間では、半導体部門の営業利益が、前年同期より3割増えて13兆ウォン程度になったとの見立てが多い。DRAMの好況は、世界で生みだされるデータを保存、処理するサーバーの需要が高まったことが背景にある。

電源が消えてもデータが消えない半導体、NAND型フラッシュメモリーは価格下落で採算が悪化したもよう。

自社製スマートフォン(スマホ)を主体とするIT(情報技術)&モバイル部門の営業利益は2兆ウォンを上回る水準だったとみられる。
17年7〜9月期は3兆2900億ウォンだった。高級スマホ「ギャラクシーノート9」を前年に比べ1カ月近く前倒しで発売するなどてこ入れしたが、効果は限定的だったようだ。

米アップルなどに有機ELパネルを供給するディスプレー部門の営業利益は、前年同期(9700億ウォン)並みの水準になったとの見方が多い。
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