悪用されたDMCAとは? 凍結されていた「艦これ」公式Twitterが復活
BY HUFFPOST JAPAN (@HUFFPOSTJAPAN)
2018/02/23

人気ゲーム「艦隊これくしょん -艦これ-」のTwitter公式アカウントが2月22日に一時凍結される騒ぎがあった。夜8時45分時点では復活しているが、130万人以上のフォロワーを持つ巨大アカウントだけにユーザーから注目が集まった。


「艦これ」の運営サイドは同日夕に、艦これの開発/運営公式ツイッターアカウント(@KanColle_STAFF)について、「Twitter社に連続の虚偽通告があり、DMCA著作権侵害ということで、同アカウントを本日運用できない状態になりました」と発表した。

公式アカウントが使っているアイコン画像について、偽名の第三者が「自分が描いたものだ」と主張してきたと説明している。運営側は「DMMさん、KADOKAWAさんと協力しつつ、必要な対応にあたってまいります」としている。

このDMCAとは、アメリカのデジタルミレニアム著作権法のこと。そもそもは自分の著作権が侵害されたときに、TwitterやGoogleなどに「削除」を申請する仕組みだ。今回はその仕組みが悪用されたと、運営側はみている。

DMCAが悪用されたら…

DMCA制度に詳しい検索エンジンの専門家、辻正浩さんはハフポスト日本版の取材に対し、「悪質ないたずらとしか思えない」と話した。

辻さんは、本来問題がないサイトなのに、DMCAの申し立てをされた結果、そのサイトがGoogleの検索結果などから「消される」という事態は、ほかにも起きていると指摘する。

DMCAは、申請があった場合ひとまず対処し、異議申し立てがあれば改めて精査する、という仕組みになっている。最終的には「誤解が解ける」としても、そこにはどうしてもタイムラグが発生する。

辻さんは「一時的にでも、企業の公式アカウントが差し止められるような事態になれば、社会的な悪影響は非常に大きい。イタズラだとすれば大変悪質だ」と憂慮する。