坂口:実はその頃、ちょうどドラクエが出たんです。彼らは、なんと僕たちの思い込みを打ち破って、家庭用ゲーム機でもRPGが可能だと示してしまったんです
。それを見て、だったら最後に自分がずっと大好きだったRPGを作ろうと思いました。
それで、もうプレゼンで僕は「RPGで、ドラクエを打ち負かす!」と大々的に言ったわけですよ。

(中略)
――シリーズものという意味でも、かなり毎回FFは企画の趣向を変えてきた印象があります。

坂口:ドラクエ3の登場に、打ちのめされたのを覚えています。エンディングにああいうオチで「もう敵わないな」と思いました。
 だけど、そこはライバル心というか、戦っていきたかったんですね。「俺たちのは、毎回変化させていこう」、「毎回出し切って作ろう」と言っていました。誰も歩いていない場所を探して、そこに足跡をつけることを目標にしようと考えていました。

 いま思うと、FFは本当にガッツのあるチームでした。モチベーションがないチームが作ったゲームは絶対にエネルギーがこもりません。FFは自分が出会ったさまざまな人たちとのエネルギーの集合体ですね。そのエネルギーが限りなく高かったんだと思います。
https://sp.ch.nicovideo.jp/indies-game/blomaga/ar772866