>「哲(野村哲也氏のこと)がさ、外の会社と組んでやるならサイバーコネクトツーがいいって」

松山 この業界で、私のことを自分の部下だと思っている方がふたりいて(笑)、
そのひとりはバンダイナムコゲームス副社長の鵜之澤伸さん。もうひとりがSQEXのディビジョン・エグゼクティブ、橋本真司さん。
橋本さんには当時から、定期的にお会いしていたんです。この10年くらいは、橋本さんが博多にいらっしゃると呼び出されて、
「バンダイナムコゲームスさん以外とも仕事しようよ。『FF』好きじゃん」と言われ続けてきたんですよ。
それで、「たとえば『VII』とか『VIII』とかさ」という話が出たときに、食い気味に「『VII』を!」と(笑)。
それと時を同じくして……『グラップラー刃牙』のニトログリセリンの話でも出てきますけどね、
“シンクロニシティ”とも言うべきことが起こりまして。この件とは関係なく、インディーズゼロの
鈴井(匡伸)君と、世界でいちばん普及しているゲーム機はスマートフォンだという話をしていたんです。
スマホで、本当にたくさんの人がゲームをしているよね、と。

――橋本さんのお話と、鈴井さんのお話がシンクロしたと。

松山 ええ。しかも、橋本さんが「哲(野村哲也氏のこと)がさ、外の会社と組んでやるならサイバーコネクトツーがいいって」とか言うんです。
「絶対うそだ!」と信じませんでしたけど(笑)。
E3など、業界の方が集まる場で野村さんとお会いすることもありましたが、
ご本人の表情を見ていても、まるでそんな気配はなかったから、「橋本さん、盛ってるな」としか思いませんでしたね。
それで、あるとき呼ばれて行ったら……橋本さんと間っちだけでなく、北瀬さん、それから野村さんもいて。