日野:『FFXIV-2』というのはどうですか?

吉田:「FFXIVのスタンドアローン版を作りたいね」というのは、開発内で話題にはでますが……。あれだけのアセットとテキストボリュームがある作品ですから、オンラインというだけでプレイされない方がいるのは勿体ない。それこそ“ガンビット(※4)”のように主要NPCである“暁の血盟”メンバーをオートで操作しつつ、シングルプレイするのもおもしろいとは思いますけどね。

日野:いや、そうではなくて。もう1つ別の世界やフィールドを1からすべて作って、『FFXIV』のキャラをそのまま移行できるようにするという感じですよ。

吉田:……日野さん、めちゃくちゃカンタンに言いましたね(笑)。ですが、それはMMO業界で未だに達成できたことがない要素なのは確かです。“一度失敗したMMOが立ち直る”は、皆さんの支えをいただいて、どうにか達成できたかなと思っています。

 ですが、“ヒットしたMMORPGの正当続編が生まれない”というジンクスは、まだ誰も破っていないんです。いくつかのMMORPGがチャレンジしたことはありますが、開発中止になったり結局別作品として運営されたりと、未だ成功例がない。チャレンジとしては面白そうですが、そこは、僕じゃなくてもいいかなとも思いますし……。

日野:取締役だから、それも決議すればいいんですよ。

吉田:いや、違うんです。決議はたぶんお金の問題なので、やろうと思えばできると思います。しかし、それを誰が実践するのかというのは別の話ですよ。現行の運営をしながら、2回目の“新生”をするってことですよね!? だったら、ナンバリングは別にしてしまって、キャラだけ移行できる……という形のほうが、まだおもしろくなると思いますし。

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