ハウス加賀谷が「自殺」と「統合失調症」を明るくイベントで語る

加賀谷:笑うっていうことは負に働きませんよね。
気持ちで負けたらダメ!手遅れにならないで
マイナスではなく、プラスです。
僕がよく言うのは、みなさん、悩むことはやめたほうがいいですよ、と。悩みは自分の考えにすぎないのだから、すでにぜんぶ出切っている。その中でぐるぐる考えていると、
どんどん気持ちが落ちこんでしまう。
本当の答えは、海の上にぷかぷか浮いているんですよね。それをどこにあるんだろうって、海深くまで探しに行ってしまって。
だから悩みだしたら、そのときに、笑いというのもすごく使えますよね。
僕らがやらせてもらっている統合失調症の講演会でも、元気な当事者の方ほどよく笑います。逆に言うと、笑う人は元気なんです。

 彼らの本はどちらもシリアスな題材を扱いながら、クスッと笑える箇所が何度も登場する。著者たちはそこを意識的に書いたそうだ。読者に笑ってもらって少しでも元気になってくれたら、という思いから。

トークイベント終了後、30メートルぐらいだったかな。サイン会の長い列ができた。松本ハウスは、ペンを走らせながら、サイン本を待つ一人一人と「そうですかー」「なるほどー」「ありがとうねー」と普通の会話を交わしていた。

 サイン本を手にして会場を出て行く人々の後ろ姿は、足取りが軽くなっているように見えた