>>117
「スウェーデンはイタリア、スペイン、イギリスなどに比べると死者は少ないが、北欧の隣国と比べればかなり多い」という比較は、
定型文のように数々のメディアに登場するが、北欧各国にもそれぞれの“ファクターX”があると考えてもいいのではないかと思う。
ためしに北欧のBCG予防接種事情について調べてみたのだが、スウェーデンは1940年以降、日本のように新生児全員接種を行い、
さらに7歳と15歳で、ツベルクリン反応陰性児童に対して再接種するという方法をとっていたが、副作用の問題から1975年に廃止。
それ以降は、外国人を中心とする一部の結核ハイリスク群の乳児にしか接種していなかった。
一方、フィンランドは2006年、ノルウェーは2009年まで集団接種を行っていた。
現在、集団接種は廃止されているものの、接種を勧奨していため、接種率は高いのだという。
今後、BCGが自然免疫を高めるという仮説がさらに研究されれば、
45歳以下の国民がほとんど接種していないスウェーデンは、隣国にくらべて蔓延の規模が大きくなるのは必然だったという結論も導かれるかもしれない。