尾身会長がかなり必死に感染防止を説いている。
やはり専門家からすると、そして一般には公開されていない多くのデータも含めて
分析できる立場にいると、今が日本が欧米と同じような被害を
こうむるようになるか否かの瀬戸際だということだろう。昨日のドイツ・メルケル首相の
連邦議会での演説と似た様相である。

昨日ドイツのメルケル首相が必死になってロックダウン強化を
連邦議会で訴えた。昨日リアルタイムでこのスレにドイツのニュース局のリンクを張っておいた。
その真剣な様子はドイツのマスコミやドイツの一般市民も驚くものであった。
首相の真剣な演説から、ロックダウン強化を真に望んでいること、
各国に配慮する立場上はっきりとは言わなかったが、
今を逃すと、ドイツも被害が3倍から5倍に膨らみ、フランス、イタリア、スペイン、英国、
オランダ、ベルギーのようになると考えているようだ。

メルケル首相の昨日の連邦議会での演説については今日、
日本の大手マスコミでも詳しく報道されているが、
彼女は最初から慎重なコロナ対策派で、ドイツが他の欧州主要国の
3分の1から5分の1程度の被害で済んでいるのも、
積極的に対策をした彼女の功績も大きな要素だろう。

日本では、「日本の方が被害が少ないからドイツを見習う必要はない」という主張も耳にするが、
「ドイツの方が地震や台風被害が少ないから、ドイツの地震・台風対策を見習え」と
主張するのと同じ違和感を覚える。条件は同じなのに、あるいは、
海に囲まれていない、人口が欧州最大などの不利な条件も多いのに
欧州周辺国の3分の1から5分の1の被害で済ませている功績は素直に認めるべきである。

メルケル首相は15年にわたる任期を経て、来年の引退が既に決定した中で
コロナ騒動が始まったので、多くのコロナ政策は
むしろ政治家としての良心に基づいた行動と考えるべきであろう。
博士号をもつ物理学者であるゆえ、疫学者の提示した計算式が即座に
理解できたことも大きいだろう。「指数関数的増加」、「再生産数」などの言葉も
よく使用する。

彼女自体が66才とやや高齢であり、彼女自体が鼻声で会見や演説することも
多かったから、右派野党のAfDなどとにかく彼女の揚げ足をとる者以外は
心配していた。今日12月10日、ドイツはわずかながら新規感染者の
最多記録を更新した。(23679人)死者は最多だった昨日の590人より減り、
440人であった。(下に感染者死者についてのリンクあり)

ドイツに注目している人は、毎日のようにドイツ各都市でデモを行ったり、
デモ申請をするQuerdenken 711 が何なのかということだろう。
日本語訳すれば「視点を変えて考える団体711」とでも訳せよう。
0711は団体の本拠地であるシュトゥットガルトの市外局番である。

現在、同団体は州の憲法擁護庁の監視下に置かれている。同団体は新興宗教の
様相を呈しており、また既存のドイツの右翼団体と提携しているという。
マスクを捨てよとか、自由を守れ、陰謀論などの基本姿勢は先進各国の反コロナ団体と一致しており、
各国との情報交換も盛んであるようだ。どこで情報を得るのか、細かいことも
知っていたりするが、間違いも非常に多いので、主張が一方的である。

ドイツのデモの参加者は3分の2程度は上記の団体や極右や極左などと思われるが、
3分の1程度の参加者はコロナで失業したり、コロナで借金がかさなり
その怒りを爆発させたい一般人であるようだ。

https://www.n-tv.de/panorama/08-21-Deutsches-Sozialsystem-federt-Einkommensverluste-ab--article21626512.html