「ドラゴンクエスト2」ができるまで 後編
> またボツになったが、こんなアイデアもあった。それは、サマルトリアの王子が犠牲となって、最後の敵を倒すというものである。
> 目的は果たしたが、もはやサマルトリアの王子は戻らない。彼の冥福を祈りながら、キミはムーンブルク王女と2人で帰路に……。
> お城では人々が待ちかまえ、キミたちの偉業を心から称えてくれる。そして、一大セレモニーが開催される。
> と、その時! 「お兄ちゃんの仇っ!」 駆け寄ってくる1人の少女。 気づくと、少女の持った短刀が、キミの胸に深々と刺さっていた。
> 少女は、いうまでもなく、サマルトリアの王子の妹であった。 ボーゼンとする人々。 キミの身体は、やがて、ゆっくりと倒れてゆく。……幕。
> と、この結末はあまりに悲しすぎるので結局やめてしまったのだった。
> でもなんとなく、こういった雰囲気も捨てがたいので、いずれ機会があれば、ひたすら美しく悲しい涙、涙のRPGをつくってみたいと思う
> (実現するのはいつのことになるか、わかんないけど……)。
> ゲームをしながら思わずボロボロと泣いてしまう。そんなゲームがあったっていいだろう。