「クレー…きらわれちゃったのかな?どうしようもないのかな?」
「…旅人がクレーにあんな態度をとったのには、何か理由があるはずだ」
縋りつくように感情を吐露するクレーをジンが宥める
「俺もそう思うぜ」
いつのまに現れたのか、神出鬼没の男ガイアが言葉を続ける
「璃月の祭…そこで旅人はどうやら酷くこき使われたらしい」
「お祭りで?彼らにとって旅人は客人ではないのか?」
ジンが首を捻る、まさか祭の時期に客人を働かせるなど、正気の沙汰ではない

「なんでも璃月中の住民の使いっ走りをやらされたらしい。途中で俺に会いに来たのは驚いたが…アレはあいつなりのメッセージだったのかもな」
彼にしては珍しく、落ち込んだような表情を見せる
「しかもその裏には、七星の玉衝星の思惑があると噂だ。あいつを璃月に縛り付けておこうというな」
「玉衝星…たしか名前は━━━」

璃月、七星、玉衝星、ジンの告げた名前。優しかった旅人をあんな風にしてしまった者たちの名前をクレーは反芻する
そして、一つの決心をした