>>376

旅人「クレーちゃんごめん、お腹殴るね? 」
クレー「え? 」
ボコォッッ!!!!
クレー「うう……痛いよお兄ちゃん……何するの…… 」
旅人「ごめんね、でもクレーちゃんがいけないんだよ? 」
クレー「え、どうして?クレー何も悪いことしてないよ……? 」
ボコォッッ!!!!
クレー「ひぎぃっ!! 」
旅人「クレーちゃん、通常攻撃の天賦レベル言ってみて? 」
クレー「くすん……10だよ?それがどうしたの……? 」ボコォッッ!!!! 「おごぉっ……!! 」
旅人「じゃあ次は命ノ星座だね、お星様いくつ光ってるか言ってごらん 」
クレー「……4つだよ……お兄ちゃんクレーのこといっぱい引いてくれたもんね……? 」
ボコボコボコボコォッッ!!!!
クレー「やっ!……やめっ……!!うぐっ!?……ウェェェ……… 」
旅人「食ってるんだよなあ!!!王冠も!!!石もさぁ!!!4凸分も!!!それに持ってるよなあ!!!四風!!!しかも2つも!!! 」
クレー「だってそれは……お兄ちゃんがクレーのためにって……、それに四風1本はモナお姉ちゃんが…… 」
ボコボコボコボコォッッ!!!!!!!!
ピギィッ!!!グボォッ!!!!ゴボッ!!!!グエェェ……!!!
旅人「じゃあなんで弱いんだよおおおお!!!!!無凸胡麻胡桃よりもさあ!!!!おかしいだろおおおおお!!!! 」
クレー「知らないよ!!!クレー何も分からないよ!!!!もうやめてよお!!!! 」
旅人「うるせーーーー!!!」ボコォ!!!!「おらっ吐き出せよっ」ボコッ!!!「王冠を!!!」ボコォッッ!!!「石をさあ!!!!はやくだせよおおおおお」ボコッボコッボコォ!!!!ボコォォォォッッッッ!!!!!!!!
…………、ピクッ……ピクピクッ……。……………………
旅人「ごめんねクレーちゃん本当は僕もこんなことしたくなかったんだよ?でも石と王冠、全部吐き出すまで続けるからね。また、明日も来るからね、今日はゆっくり休んでね。あしたこそ全部吐き出せるといいね。じゃあおやすみクレーちゃん…………」
クレー「もぉ……いやぁ…………」

クレーが普段使用している法器は、旅人が彼女のためにとプレゼントしたものだ
普段の練習の成果や旅人との思い出など、大切なことが綴られている
「くれー…いい子にするから…
あっ!くれーのたからものとらないで!」
その法器をぎゅっと胸に抱え込み、クレーは旅人に懇願する
聖遺物を取り上げられ、もはや彼女にはそれしか残されていないのだ

しかし、旅人は当然のように彼女を無視し、クレーから法器を取り上げ新たな仲間のためにクレーの法器を分け与えた

「…ひどい、ぐすっ…、クレーにくれるって、クレーのものだって、だから」
それ以上言葉を続けられず、クレーは旅人の足元に抱きつき嗚咽を漏らす
代わりに上から投げ捨てられるように渡された法器はボロボロの本だった
満足げな表情を浮かべながら旅人はそんなことにも気を留めず
抱きついてくるクレーを投げ飛ばす様に反省室に押し込めて新たな仲間と共に旅に出るのであった

「ぐすっ…いたいよぉ…

……うわぁぁぁん!」

クレーは一人静かな反省室で泣いていた
その窓からは他の仲間と楽しそうに旅に出ていく旅人が見えていた

「くれー…また栄誉騎士のお兄ちゃんと遊びたい…」