【定期】神谷小説家になる [無断転載禁止]©2ch.net
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
運動の中で走ることが何よりも嫌いな俺は毎年24時間テレビの季節になると思うけど…あのマラソン走る人たちほんとすげえなぁ…競技の人たちだって42キロそこそこでしょ…その倍以上よ…考えらんない…俺せいぜい500メートルだよ…
いま「考えらんない」と打とうとして途中まで入力したら変換候補に「考えランナー」て…全然おもんねえよ…
前話したっけ…中学の部活の走り込みで校舎の周り走ってる時…とにかく何か理由をつけてサボりたい俺は、何周かするうちにある事に気付いた… コースの脇に並んでいる杭…その杭の一本に巻き付いた針金の鋭利な先端がコース方向にピョコっと突き出てる…高さはちょうど太ももあたりの位置…それを見て俺は閃いた…こいつで太ももを怪我すればこのクソみたいな走り込みをやめる口実になると…
次の周…俺はその針金との接触を試みた…あまり勢いよく突っ込んだら針金が深く刺さってシャレにならない怪我になる…程よくかすってそれっぽく血が出れば後は大げさに痛がって保健室に行けばいい… そう思ってさりげなく杭に寄っていくが…距離を見誤りその周はカスりもせず通過…
一周500メートル以上はあるだろうか…次の周…今度はもう少し寄ろう…そう思って近づくが…いざ接触…! となると恐怖心が邪魔をして抑制がかかりまた不発…
敷地ばかりやたら広い田舎の学校だ…失敗すると次のリトライまでの体力の消耗が半端ない…だが次の周…また不発…次の周…また不発…だんだん意識が朦朧としてくる… これじゃいつまでたっても拉致があかねえ…このままじゃ死ぬ…もうザクっと突っ込むしかない…! なぁにせいぜい太ももが少々えぐれるくらいだ…命に関わることじゃねえない…次の周…今度こそと意を決して俺は針金に向かって突進した…!
針金「クニャッ」
え…? 針金…まさかの柔らかさで余裕のひん曲がり…そして…押し寄せる絶望…
結局最後まで走って死にましたとさ…
湿っぽくなっちまったな…
https://twitter.com/pg_kamiya/status/901798924402409472 茶化したけどこっから異形の者が襲いかかってくる超展開に期待 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています