今は「かがむ」時期、「いくぜ、1億MAU」がキーワードに
 ゲーム機のビジネスは「山と谷」の繰り返しだ。
ゲーム機の世代変化で市場がリフレッシュされる「プラス」の側面がある一方で、新しい世代のゲーム機は開発にもマーケティングにも大きなリスクを抱えている。
業績的にはそこで「谷」ができやすい。SIEの過去でいえば、PS3では「谷」が深くなりすぎ、山を登るのに苦労した。では、PS4から「次」に向かう時、SIEはどのような判断を下すのだろうか?


ソニー IR Day資料より。プラットフォーム立ち上げの時期にリスクを抱えるのがゲーム機事業の難点。PS4の「次」はどうなるのか
小寺:私はIR Dayで、将来より高く飛ぶための「かがむ時期」という表現を使わせていただきました。より高みに向かうためには、助走なりかがむことなりが必要な時期なのかな、とは思います。

 しかし、いままでと違うのは、単にコンソールのライフサイクルだけを念頭に置いて言っているのではない、ということです。「プラットフォーム、最高の遊び場としての価値を高める」ために努力をする、投資や開発をする時期なのかな、と考えています。

 立ち上げる時には、コンソールそのもの開発投資やローンチタイトルへの投資など、色々あります。
しかしいままでと違うのは、PS4を皮切りとしたネットワークビジネスを含めた成功があり、ネットワークサービスのアクティブユーザー資産があります。
そのユーザー様とのエンゲージメントを「継続」することで、プラットフォーム立ち上げの時期に見られる「落ち込み」を是正しつつ、逆にエンゲージメントをテコにすることで、ジャンプ台のように、より高いところに向かえるのではないか、という期待があります。

 ですから、なによりも「エンゲージメントを続ける」努力がより重要になっている、と思います